計画と見積もりとスコープ
タスクを扱うためによく行われるのが〈計画〉です。個人レベルで実施されることもあれば、組織レベルで実施されることもあります。どのようなレベルであっても、やることは基本的に同じです。未来を見据えて、現在以降に着手する行動を決定する。それが計画です。 一番身近なものが〈一日の計画〉でしょう。朝のうちに、カレンダーやメールを確認し、その日何をするのかを決定します。デイリータスクリスト作りは、まさにそのような作業です。他にも〈週間計画〉や〈プロジェクト遂行計画〉、あるいは〈戦略的な計画〉などがあります。
〈見積もり〉は、それぞれの作業にどれくらいの時間がかかるのかについての情報であり、これが正確であるほど、計画全体の正確性も向上します。さらに作業時間をどのくらい確保できるのかも、見積もりの一つです。これも重要な情報です。
〈スコープ〉は、最終的に目指したい状態に向けて、どれだけの作業を行うかを決定することです。たとえば、達成したいことが十あるにしても予算や期限の関係で八しか達成できないかもしれません。そのようなときに、どの八つを選ぶのかを決めるのがスコープです。ある種の優先順位づけとも言えます。
上記のようにタスクを計画に織り込んだり、あるいはスコープとして「これは行う」と決定することは、〈コミット〉する、あるいはコミットメントを持つ、と表現します。計画を立てることは、コミットするタスクを決定することであり、それは実行・非実行の決定でもあります。