リネーム法
取りかかりにくいタスクがある場合は、そのタスクの名前を変更してしまう、という方法があります。「報告書」とだけ書いてあるタスクがあるなら、それを「報告書を書く」と動詞を添えて書き換えるのです。たったこれだけのことですが、微妙にやる気が変化することがあります。
また、「報告書を書く」を「報告書用のファイルを作成する」と変更する手もあります。ファイルを作成するだけならば、なんとなく実行できそうな気がするでしょう。で、いったんファイルを作成してみると、そのままズルズルと作業を続けてしまうことはよくあります。そうなればもうけものです。
このリネーム法は、単に表記を改めているだけではありません。書き換えようとするときに、必ずそのタスクについて考える行為が発生します。「そもそも何をしようとしていたのか?」「次にできることは何か?」「簡単でも取りかかれることは何か?」。こういった思考を通り抜けると、タスクに着手しやすくなります。つまり、リネーム法は、そのタスクについての思考を促す実行法でもあります。
また、どんな表現なら自分が取りかかる気持ちになりやすいか、という点に注意を向けるのも大切です。こればかりは、実践を重ねて自分で確かめてみるしかありません。