NPU
Network Processing Unit
ネットワークルーターのパケット処理を行うチップ。
ベンダー独自だったが、近年はマーチャントシリコンがでてきていろいろ変わってきてる。
参考
Archtecture
基本的には次のもので構成される。
スイッチとの違いとして大きいのはスイッチではTCAMをフォワーディングテーブルに使うが、大容量が必要なキャリアエッジルーターではTCAMを極力使わないようにしている。
これはTCAMのコストが高く高電力を要求するため、キャリアエッジルーターで必要な容量を確保するのは現実的には厳しいからである。ルックアップテーブル(フォワーディングテーブル)にはTCAMの代わりにxRAMを利用するのが主流。
パケットバッファ
フォワーディングテーブル
フォワーディングチップ(FIC)
ファブリックアクセスチップ(FIA)
パケットバッファ
一時的にパケットを貯留するためのメモリ。
QoSバッファとしても利用されます。
このメモリの容量が、設定可能なQoSクラスの最大数等を決定します。
フォワーディングテーブル
パケットの転送先を最適化して保持する高速なI/O性能を持つメモリ。
MACアドレステーブルやパケットの転送先ネクストホップ等を格納。
このテーブルのサイズが、実質的に収容可能な最大経路数の上限値を決定。
ルックアップメモリとも呼ばれる。
エッジルータではこの部分にRAMを使用するアーキテクチャが主流。
スイッチ製品ではTCAMが使われる。
フォワーディングチップ
パケットの転送処理を実行するチップ。
パケットヘッダを読み取り、フォワーディングテーブルを走査してパケットを適切な宛先へ送り出す処理を行う。
パケットデータを必要に応じてパケットバッファにコピーし、TTL減算やヘッダの変更等、転送に必要な書き換え処理も実行する。ラインカード性能はこのチップで決まる。
近年はこのチップに各スイッチベンダーの独自チップではなく、外部のベンダーのものを載せる流れができてきている。
ファブリックアクセスチップ
フォワーディングチップとファブリックを接続する転送チップ。
ファブリックとはラインカード同士をルータのシャーシ内で相互に接続している転送用の回路を指します。
大抵の場合、ファブリックアクセスチップはフォワーディングチップの性能より転送容量が大きく、この部分がボトルネックになることはほとんどありません。
しかし、ファブリックカードの冗長(シャーシに2つ以上搭載)を前提としたラインカード性能の場合、シングルファブリック時はラインカードの性能を十分発揮できないケースもあります。