単位元は存在すれば一意
ある空間$ (V,+)にて、$ +上に単位元が存在するなら、それは一意に決まる はずなんだが違うかな?takker.icon
証明してみよう
証明すべき論理式
$ (\exist u\in V\forall v\in V;u+v=v)\implies(\forall u,u'\in V;(\forall v\in V;u+v=u'+v=v)\implies u=u')
逆元が使えるなら一発だが、逆元が存在しない空間でも一意性を示したい 証明
$ \forall u,u'\in V;
$ \forall v\in V;u+v=u'+v=v
$ \implies u+u=u'+u=u\land u+u'=u'+u'=u'
$ vに$ uと$ u'を代入した
式の形から判断するに、交換律さえ使えれば一意性を示せそうだ $ \implies u=u'+u=u+u'=u'
$ \because$ +の交換法則
$ \implies u=u'
$ \therefore\forall u,u'\in V;(\forall v\in V;u+v=u'+v=v)\implies u=u'
あれ?単位元の存在を一切使わずに示せてしまった
どうやら交換律さえあれば、単位元が存在するなら一意であることを示せるようだ これは予想していなかったtakker.icon
(調べた)今回は単位元に関する交換法則しか使っていないので、両側単位元の存在さえ仮定されていれば、交換法則なしに一意性を示せる 一方、右単位元および左単位元のどちらか一方の存在しか仮定されていない場合は、交換法則がないと一意性を示せない あとで計算メモと説明とを分離する