EnH-2023F-動画コンテストの字コンテ
東北きりたんを使いたい
はじめ
「雨水浸透ますの自作とその効果」
こんにちは。本動画では、雨水浸透ますの自作とその効果について話させていただきます。
導入
問題の列挙
プラスチックごみ
写真:その辺で撮ってきた写真
富栄養化
雨水
実践も、例えばわらじを履いて歩く、とかできそうだったし
「環境水理に関わる問題として、たとえば上の3つが挙げられます。」
「この中で身近で実践できるテーマとなると、かなり絞られます。」
「まず富栄養化の話題は外れます。酪農家でも無い限り関係が薄いです。」
「環境影響が出るほど大量の栄養を流出させる機会は、一般家庭だとほぼありません。」
「生ゴミはごみ処理に回収されますし、調理やトイレなどの排水は下水処理場で浄化されます。」
「下水施設のない地域ならワンチャンありますが、私の居住地は下水施設があるため、身近とは言えません。」
「ゴミ問題は困難すぎるで飛ばしました。」
「そもそも家庭内のゴミ問題ってあまり無いんですよね。プラスチックはゴミ袋に捨てますし、環境流出するものが殆どありません」
「道端に落ちているゴミに関しては、ゴミ拾いくらいしかできません。さすがに立て看板作ったりゴミ拾いキャンペーンしたりする度胸も労力もありませんし、身近な実践の範囲を超えます。」
「ということで、雨水の表面流出に着目しました。」
画像の配置がむずい
雨水の表面流出
雨水の表面流出が招く問題はこんな感じです。詳しいことは環境水理学の講義で話されているので端折ります。
地下水を使う産業への影響
水道水として地下水を使っているところがある
洪水の増加
地盤沈下
富栄養化
この対策として、雨水をその場で浸透させるという方針があります。
浸透性舗装や浸透トレンチなど、いろいろ考案されていますね。
今回は、雨水浸透ますを自作して、雨水浸透量を増やすことを試みました。
雨水ますの解説
実験内容
さて、本来雨水浸透ますは各自治体で規格がある程度決まっており、ますの周りに砂利を敷き詰めるなどいろいろやらなければなりません
(これは東京都の例)
ですが今回は身近な実践ということで、適当にますに穴を空けて、簡易的な浸透ますを作ることにしました。
たまたまうちの雨水ますがプラスチック製でしたので、プラスチック製の雨水ますの底面をセイヤーっ!と砕き、適当に砂利を詰めて、なんちゃって雨水浸透ますをつくりました。
「セイヤーッ!」は「セ'イ/ヤ'アアアアッ」がよさげ
「(写真撮ってません)」
結果
「雑な作りの雨水浸透ますでも、まともな浸透能力があるのでしょうか?」
「浸透速度を測って検証してみます。」
「ますの一番下の管の下の部分まで水を入れ、3時間くらい間を置いて水位を計測しました。」
「概算できればいいので、ざっくりとしか測っていません。」
「結果は、だいたい3時間に5cm減っていました。予想以上に速かったです」
「大雨が振った後、いつもあまり浸透してないように見えてたんですよね」
「これはなんでかというと、ますの四方から雨水管が伸びているせいです」
「雨水管のほうにも水が溜まってしまうため、見た目よりも水量が多くなり、その分水位がなかなか減らないように感じたのです」
一時間当たりの浸透量に直すと、だいたい15mmですね。
10~20mmがザーザー降りなので、ます設置頻度を無視するなら、そこそこの大雨にも対応できるということになります。 裸地よりわずかに多いくらい
林地や草地はこれの数十倍はある
セリフを差し替えよう
裸地よりすこし大きいくらいの浸透能です。流石に林地や草地には敵いません。
概算
「この値を元に、市全体で浸透ますを使ったときの、地盤への浸透量をざっくり計算してみましょう。」
「今回は一戸建て敷地内のますで測定したので、市全体の一戸建ての敷地を対象領域とし、その範囲での降水量の何割を浸透させられるかを計算します。」
計算式はこの通り。
Bold by Defaultを有効にした
細いとだいぶ見づらかった
$ \alpha=\frac{v_a\cdot1{\rm year}\cdot3\frac{A_h}{A_{h0}}A_m}{h_r A_h}=3{\rm year}\cdot\frac{v_a}{h_r}\frac{A_m}{A_{h0}}
code:tex
\begin{aligned}
\alpha&:\text{浸透能率}\\
v_a&:\text{雨水浸透ますの浸透能}\\
A_{h0}&:\text{発表者の自宅の敷地面積}\\
A_{h}&:\text{市全体の一戸建ての敷地総面積}\\
A_{m}&:\text{雨水浸透ますの断面積}\\
h_r&:\text{市全体の年間降水量}
\end{aligned}
「これらの変数に資料と実験から求めた値を入れると、$ \alphaがこのように求まります」
15.7%になった
「ということで、底を割っただけの雨水浸透ますであっても、降水量の1~2割を地下水に涵養できることがわかりました。」
課題とか
最後に、以上の計算結果とかを踏まえ、いくつかの点について課題などを話していきます。
浸透能のスケール
無いよりましか?
雑に作ると降水量の1~2割を浸透できる事がわかりましたが、これが多いのか少ないのか判断が難しいところです。
少なくとも全て表面流出してしまうよりはずっとましだと言えます。
リンは回収できそう
一方、屋根や道路に沈着したリン・汚濁物質は、この雑作り浸透ますでも現位置地盤に浸透させられそうです。
降水とは違い、付着したリン・汚濁物質は有限なので、全部洗い流されたあとは雨水に含まれません。
浸透が追いつかずに雨水がオーバーフローしてしまったとしても、降水初期の雨水を浸透できさえすれば、流域圏に直接流出するリンや汚濁物質を減らせます。
庭のほうが広いのでは?
ところで、そもそもなんですけど、都心でない限り戸建住宅は庭があるんですよね。
すると「わざわざ雨水浸透施設を作らずとも、庭で浸透してくれるから別によくない?」って思ってしまいます。
しかし、庭では屋根から洗い流されたリン・汚濁物質を回収できません。やはり雨水浸透施設は必要でしょう。
(雨樋から庭に雨水を誘導・浸透させる設備を作るのもありかも)
「流域圏へ流れるリン・汚濁物質の減少」
「もし浸透ますがないと、屋根や道路に沈着したリンが、そのまま雨水で洗い流され、雨水管もしくは表面流出で流域圏にそのまま流れ込んでしまいます」
「しかし浸透ますで土壌中に流し込めるなら、土壌がフィルターの役割を担うことで、ある程度リンの流出を防ぐことができるかもしれません」
「……いやこれは苦しいかも、もしフィルター効果があるなら畑にまいた化学肥料が河川に流出することなんて無いでしょうし」
普及できるか
裸地程度の浸透能で十分なのなら、既存の雨水ますを雨水浸透ますに変えられる簡易的な施工法として広める価値があるかもしれません。
問題はRC製雨水ますには適用できないということです。コンクリートを破壊するので、ドリルなどが必要になります。
また裸地程度の浸透能ではやはり不十分であれば、市町村の規格に沿った雨水浸透施設を施工しなければならないでしょう
「まああとはコストですね。本来は砂利などを詰めるなど、市によって規格が定まっているのですが、そこまでせずとも適当に穴を空けただけでそれなりに浸透することがわかりました。」
コストはなんとも言えません。
今回はプラスチック製でしたので簡単に作れましたが、雨水ますはRC製のものもあります。
そうなるとドリルなどを用意する必要があり、簡単に施工できるというわけにはいかなくなるでしょう。
地質の違い
浸透能はその土地の透水係数にも関係するかもしれません。このあたりは関東ローム層があるので浸透しやすいですが、粘土層が厚い地域では浸透しにくいでしょう。
「もちろんその土地の透水係数にも関係しますが、雨水の表面流出対策としてだいぶ低コストな方法なのではないでしょうか」
ということで、リンの表面流出防止には一定の効果が見込めるものの、地下水涵養目的では浸透能が不足している可能性があり、普及させる価値があるかは微妙、という結論になりました。
とまあ色々話しましたが、降水量の1~2割を浸透する程度でいいなら、適当に底割っただけのますでも十分通用する事がわかったというのが結論です。
「ともかく地盤に雨水を流させる」ということに着目すれば、例えば側溝の底面を全部取り払ったり、庭を浸透設備として転用するといった、さまざまなアイデアが浮かんでくるのではないでしょうか。
以上で発表を終わります。ご視聴ありがとうございました。
「おわり」
クレジット
使用ソフト
ニコニ・コモンズ
出典は引用位置に直接記した
レイアウト候補
補足解説が殆どない場合は、枠がじゃまになる
セリフ枠とスライドのみ
背景は適当な部屋のイラスト
拝借するパラメタ
立ち絵の位置とサイズ
文字のデザイン
中央寄せ
フォント
やや細め?
ポップ体を使っている
色はキャラクターで変えている
影をつけている
色は黒
背景セリフ枠の色と同じ?
たぶん120%くらい
130%でもよかったかも
たぶん後者を採用する
文字をスッと出してスッと消したい時
もう少しゆっくり目にするなら0.2~0.3秒にする
シーンチェンジ
0.3秒でフェードアウト
フェードアウト完了から0.5秒後に見出しを表示
フェードアウト完了から1.0秒後に喋りだす
章構成
あいさつ
問題点を適当に列挙→雨水に絞り込み
写真を添付する
何故雨水か
あんまり解説しても仕方なさそう
リンが表面流出していることを表すデータを探す
見つからなかったら飛ばす
やってみた
どのくらい入れたかの写真はあるので、それを使う
✅データ
1日しかやっていない
これ以上精度を上げる必要がうすそうだったので回数自体はべつにいい
30秒
考察
自分が住んでいる町の住宅数と面積、年間平均降水量からざっくり浸透量をだす
その他
適当に穴を空けただけのような施工方法もある
そんな雑な施工でも十分機能するなら、世に広める価値がありそう
提案
プラスチック製のマスなら簡単に作れる
ただしプラスチック片が環境に影響を与えてしまう
RC製だとむずそう
業者ならできる?
雨水側溝の底面から地盤を露出させるのもありかも
どうせ落ち葉などが積もって土が貯まるのだから、最初から土がむき出しでも変わらない
似たようなのもうあったわ……
調査事項
雨水浸透桝の規格
統一規格はない
都道府県ごとに作っているところがある
✅住んでいる町の住宅数、および平均面積
✅住んでいる町の年平均降水量
データ整理
精度は求めてない。ざっくりでいい
1サンプル求めたけど、流石にまずそう
3サンプルくらいは用意したいが、データをいい加減に扱いすぎたせいで、値を求められない
2023-07-20 01:50:48 なんかうまくいきそうになくなってきた……
調べたらどのくらい浸透するか、すでに調査されているものがすぐ出てきた
全然オリジナリティないし……
作る意味がないように思えてきた
07:09:05 実践が大事。被っていたことは仕方ない
独自性も大事だが、今回は無視する
調査不足も仕方あるまい
今はなんでもいいから出す方が大事