治療としての哲学
私はウィトゲンシュタインの哲学にたいへん共鳴するところがあり、また、彼の「治療としての哲学」という哲学観は基本的に正しいと考えている。哲学は何か理論や学説を打ち立てることではない。 哲学問題を抱え込んだ人間は一種の病人であるから、それを治療するのが哲学にほかならない。哲学者こそもっとも重い病人であり、哲学者はなによりも自分自身を治療するために哲学をする。これがウィトゲンシュタインの哲学観である。私も、その通りだと思う。
何のために書くか、考えるか。誰かのため、以外の「書く」も存在する。