何回も繰り返し読める本
読んだことないけどラ・ロシュフコーの『箴言集』もそうっぽい。
薄くてスッと読めるけど、でも情報密度が濃いというか何回読んでも新しい発見があり、その時の気分や考えてることでいろんな風に引っかかりがある
ある方向に一貫性はあるがでもその一貫性の中で広がりが大きいというかいろんなジャンルにまたがってる
方角はある程度定まってるけど8車線というか、そこからいろんな方向に曲がったりして行ける
左折専用レーンとか右に曲がってもいいしという感じでその時の気分やどの方向に分岐したいか、という気持ちによっていろんな車線を選択できる
ゲーテ格言集なら、生活や科学や人間とかもっといくつかのジャンルがあり、人間の建設も、文学、数学、科学、芸術などの方向に話が展開されていて、こっちの気分でどこに焦点を当てるかによって受け取ることのできる情報が変わってくる。
こういう本は何回でも読める、一つのテーマで深く掘り下げられた哲学書はさっと手に取って読んでみるようなものではないが、いや、実際はそういう読み方もできるのかもしれない、そうやって読めるぐらいに近い存在まで行ってやっと景色が変わるってことかもしれない、まあ今回はそこは一旦置いておいて、そうやって、懐の広い本がいいなと思う。
『人間の建設』の最後で茂木健一郎が「繰り返し読める感じが音楽に近い」というニュアンスのことをいっていたが、これもおもしろい
じゃあなぜ音楽は何回でも聞けるのか
本も何回も繰り返し読みたいものもあるが、音楽ほどではない、それはなぜか
音楽と文学や本の違いは何なのか