『経済の文明史』
カール・ポランニーの論文を集めて訳して編集したもの、ポランニーの代表的な著作『大転換』は経済史的ニュアンスなのに対して、こちらは経済人類学的ニュアンス
カール・ポランニー著
訳 玉野井芳郎、平野健一郎、石井ひろし、木畑洋一、長尾史郎、吉沢英成
初版 1975年
文庫版 2003年
あとがきで紹介されていた各論文の大体の年代
目次
第1部 市場社会とは何か
1.自己調整的市場と擬制商品―労働、土地、貨幣 (The Great Transformation『大転換』、1944)
2.時代遅れの市場志向(1947)
3.貨幣使用の意味論 (Trade and Market in the Early Empires (1957))
第2部 現代社会の病理
4.世界経済恐慌のメカニズム (1924~1933ぐらい)
5.機能的社会理論と社会主義の計算問題 (1924~1933ぐらい)
6.ファシズムの本質 (1935)
第3部 非市場社会をふりかえる
7.ハムラビ時代の非市場交易 (1957)
8.アリストテレスによる経済の発見 (1957)
9.西アフリカの奴隷貿易における取り合わせと「貿易オンス」 (1964)
10.制度化された過程としての経済 (1957)
とくに注目すべき論文
特に注目すべき論文を挙げるならば、それは第一章「自己調整的市場と擬制商品──労働、土地、貨幣」、第二章「時代遅れの市場志向」、第八章「アリストテレスによる経済の発見 」、第十章 「制度化された過程としての経済 」の四つであろう。(p8、はしがき)