誰もが目にしながら、見ようとしなかったものを発見する
誰もが目にしながら、見ようとしなかったものを発見する
美術史家木下直之は、江戸の奇想の画家たちを「発見」した辻惟雄とともに、美術のワクを大きくひろげた人だ。おかげで美術の世界が、いや、世の中そのものが、うんとおもしろくなった。 両者とも、べつに新しい何かを見つけたというのではない。とうの昔からそこにあったもの、誰もが目にしながら、見ようとしなかったものを見た。ひとたびその人が見たからには、以後は誰もがそれを見ないではいられない
その人がそれを発見した後、それ以降の全ての人々はそれを無視することが出来ない