誰だって15ツイートは有名になれる
誰だって15ツイートは有名になれる
そういうわけで訳詞を読み込んでようやく分かったのだが、当時の(そして以降、死ぬまでの)マイケルの歌詞は、大半がめちゃくちゃに暗い。"Scream"も、かっこいいダンスばかり目がいってしまうが、「叫びたくなるから、プレッシャーをかけるのはやめてくれ」というのがサビである。これがアルバムからの最初のシングルで、アルバムの1曲目でもある。暗い。
そして2曲目は"They don't care about us"で、「みんな俺達のことなんて気にしちゃいない」である。暗い。キング・オブ・ポップもつらいよ、ということを訳詞を読んで高校生だった私はようやく理解したのだ。
HIStory | Michael Jackson
https://gyazo.com/f724fc094cea27fc2d74058102e6f4f6
https://open.spotify.com/album/3OBhnTLrvkoEEETjFA3Qfk?si=Ty4UaWdARxiWwCpJtY3ZFg
フォロワーがどれだけ増えても、単著を出しても、メディアやイベントで引っ張りだこになっても、起業しても、人生は続く。過激なことを言って人気を集めたなら、残りの人生では、さらに過激なことを言っていかないといけない。「ご報告があります」でクリックを稼いだら、次は「大切なご報告があります」でクリックを稼ぐことになる。さもないと、すぐ次世代の有名人が台頭してきて、前時代の人になってしまう。誰だって15ツイートは有名になれる。
人生が30年か40年くらいだったら、有名人としてどんどん先鋭化していっても、ちょうど行き詰まるくらいで死んでしまえるかもしれない。でも大半の人達にとって、人生はもう少し長い。
そう考えると会社みたいな法人格というのはよく出来た仕組みで、揉め事があっても(ふつうは)個人が矢面に立つ必要がない。まさに会社の人格である。会社がうまくいかなかったら潰せるし、その責任も(ある程度は)うやむやにできる。