言葉ってウイルスだと思う
言葉ってウイルスだと思う
本読むの好きなんだけど、小説とか物語とかって、ちょっとバカにしてて。ってことではないけど、やっぱし軽んじてるところがあって。でも世界の名だたるハッカーはサイエンスフィクション最高!とか言っている人が多くて、まあそういうもんなんだろうな、とか思っていたんだけど。で、サイエンスフィクションだとちょっと話がややこしくなるから、ちょっと置いておいて。
ウィリアム・パワーズのつながらない生活、グリックのインフォーメーション、そしてニコラス・カーのthe shallows(ネット・バカ:この邦題はどうしても納得いかないんだけど)を読んできて、人間の認知能力とか思考方法というのが書き言葉だったり書物だったりそういうのから誘発されて発達してきたということを理解すると、実は文学っていうのは、つまるところ文章を書くというテクノロジーの最先端の分野であるわけで。言うなれば書き言葉というか脳の構造自体を書き換えるためのツール、デザインパターン、というか、プログラミング言語を発明していつつ、さらにそれを世界中の人々に感染させているという、そういう役割を担っている訳なんですね。そう考えるとちょっと違う景色が見えてくることになる訳です。
その辺りのことと、昔、ブラジルさんが JavaScript のプレゼンテーションで夏目漱石の話していたこととか、いろんなそういうヤツが一気に繋ってきたりしたのです。
文学とは言葉のテクノロジーで、脳の構造自体を書き換えつつ、さらにはそれを世界中の人々に感染させているという役割を担っている