聴衆の誕生
聴衆の誕生
渡辺裕
https://gyazo.com/74f8ef50e417244eee64e79902ae1f44
目次
1 近代的聴衆の成立(序―近代的演奏会の光景;演奏会システムの確立;高級音楽と低俗音楽;神格化される「巨匠」たち)
2 近代的聴衆の動揺―一九二〇年代(環境を浸食する「複製」;自動ピアノの饗宴;大衆文化と「前衛」作曲家たち)
3 近代的聴衆の崩壊(カタログ文化の到来;商業主義の擡頭;音楽の大衆化と「精神性」の没落)
4 新しい聴取へ向けて(軽やかな聴衆の誕生;音の復権へ;消費社会の中の「クラシック」)
そしたら本屋で「聴衆の誕生」という本を発見してしまってハマっている
1989年に出版されたヤツの文庫版
「忘却」と「再生」の話。
ここで話を一気に端折る。バロック時代の演奏法はそれ以降の音楽の進化(古典主義、モダン主義、20世紀の音楽へ)の中でロスト・テクノロジーになっていた。20世紀の最後の30年、そのロスト・テクノロジーの探求がなされた。そして、この軽やかでスピーディーな演奏が再発見されたと。それは「古楽奏法」「ピリオド奏法」と呼ばれた。ということらしい。 この「忘却」と「再生」というループは、歴史の中で何回も何回も、いろいろな場所で現れる
カタログ化
クラシカル・ミュージックの動きはポップ・ミュージックの世界を先行していると考えられる(考えられるということにしておく)。「聴衆の誕生」に「カタログ化」と呼ばれている現象がある。
1980年代、音楽のカタログ化が世界を変えた
けっして新しくはない。けども、クラシカル・ミュージックを軸に、いま、この場所で起きている現象とぴったりの内容が書かれていたりしてビックリする
「カタログ化」
サブスクリプションで起きている現象の一端はすでに1989年以前に起きていた。現在は過去の延長線上にすぎない
自動ピアノの発明と、1920年代のレコードの歴史
1920年代、録音音楽の始まりが世界を変えた
録音音楽が音楽のカタログ化を進めた
アナログディスクレコード技術の系統化報告と現存資料の状況
~機械式録音から電気式録音へ、そして長時間化とステレオ化へ~
穴澤健明
かはく技術史大系(技術の系統化調査報告書)
2020/1月
かはく技術史大系(技術の系統化調査報告書)
企業の第一線で技術開発などに当たった経験を持つ技術者による技術史で、同一方針の下に多方面の分野にわたり編集されています。国立国会図書館を始めとする多くの公立図書館に配布しており、閲覧に供しています。