総合芸術としてのコンピューターソフトウェアの構築物
総合芸術としてのコンピューターソフトウェアの構築物
俺たちWebデザイナーの憧れであった(今も)yugopさんが、現在のWeb業界はプレファブなものづくりが跋扈していてで「総合芸術としてのコンピューターソフトウェアの構築物」の多くは失われてしまった。と語っていてグッときてしまった。
そもそもウェブに「総合芸術としてのコンピューターソフトウェアの構築物」というカルチャーがあったのか??確かにあった気もする。レンガを面白がって家を立てている人たちがいて、そういう人たちが業界をひっぱっているような姿を見ていた。でもドメインごと消えていってしまった。
よく言っているのですが、住宅をレンガから考えるような感覚です。プランや間取りから入るのではなく、この面白いレンガを生かすためにはどういう家ががいいだろう、というような。ゲーム業界はそうしたカルチャーが残っているなと感じます。「総合芸術としてのコンピューターソフトウェアの構築物」というカルチャーは、いまやとても狭いところでしか共有されていなくなっている気がするんです。
ウェブはライブラリ文化が強くて。アップルっぽいデザインのUIキットを切り貼りしていくような、レゴブロック的なものづくりが増えている気がするんです。全体の企画ドリブンで、あとはパーツを組み合わせるというようなつくり方ですね。そのフォーマットにすべてのものがはまってしまっていて、単なるライブラリの勉強になってしまうんです。
さらに最近ではAIが出てきてコーディングもしてくれるとなると、二極化がさらに顕著になっている気がします。そこから面白いものができることもあるのですが、ぼくはあんまり興味ないですね。
それはとてもわかります。出来合いのもので料理をつくるみたいな感じがありますよね。素材の切り方から考えていない。ゲーム業界のミールキットみたいな。
(笑)。冷凍食品とまではいかないけれど、あらかじめ切ってある野菜を使っている雰囲気がありますね。