科学史の哲学
科学史の哲学
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「ギリシャ人は人間的活動のほとんどあらゆる領域にわたって卓越していたが、科学の創造には驚くべく貢献するところが少ない。ギリシャ的天才は帰納的よりも演繹的であった。それゆえ数学が栄えた。それ以後の時代においてギリシャ数学はほとんど忘れられたが、ギリシャ人の演繹に対する情熱の他の産物、ことに神学と法律とは残存し繁栄した。ギリシャ人中最も科学的であったのはアルキメデスである。しかし彼の「力学」もエウクレイデスの幾何学と同じく公理から出発する。公理は実験の結果ではなく自明として仮定されているものである。」 「文明が存続するかぎり、人間もやがて科学的技術的に観られ得る」
目次
序
一 ヨーロッパ的学問の性格
1 ヨーロッパ精神の可能性
1 「純粋」近世ヨーロッパ
2 近世ヨーロッパ
2 国家倫理学としてのギリシャ哲学
3 アカデメイアの性格
二 精神史における数学の位置
1 文化体系における学問の位置
2 精神史としての数学史について
三 数学の形而上学的系譜
1 ポリスにおける数学の成立——普遍学の理念
音楽
天文学
幾何学
算術
2 近世における幾何学の生成——空間の数学と形而上学
四 科学論の方法について
1 科学性の類型——論証性・実証性・歴史性
2 現代科学の基礎概念——物質・時間・空間・因果
3 科学論の方法
五 現代における人間の概念——自然における人間の地位