無目的、無制限、無計画
無目的、無制限、無計画
博物館には「三つの無」という言葉があるそうだ。いわく無目的、無制限、無計画。動物の骨格標本などを収集し、保管するときの理念だとか。
なぜ、こんなに標本を作るのか。それは、博物館に根付く「3つの無」という理念と関係している。「3つの無」とは、無目的、無制限、無計画、だ。「これは研究に使わないから」「もう収蔵する場所がないから」「今は忙しいから」・・そんんあ人間側の都合で、博物館に収める標本を制限してはいけない、という戒めのような言葉だ。
実は今も、100年以上前に収集された標本を使って研究している。過去から届くバトンを受け取り、研究成果という名の付加価値をつけたうえで、次の世代に届ける。それができる研究者になりたいな、と思っている。
無目的、無制限、無計画。
「何の役に立つのか」を問われ続けるいまだからこそ、この「3つの無」を忘れず大事にしていきたい。
https://gyazo.com/bedc141d0914868fe583abaace819e54
わたしたちにはとても身近な存在なのに、その素性となるとほとんど知られていないモグラ。この有名だけれど謎に満ちた哺乳類を研究する「モグラ博士」として知られると同時に、自称「標本バカ」というほど標本にも魅せられた川田伸一郎さんの研究室へ行ってみた
「無目的、無制限、無計画。3つの無、とか言ってます。博物館の仕事は展示と研究だけじゃない。そのために大切なのは標本。そして、標本を集めるスローガンが、『3つの無』です」