天才性の宿るところ
天才性の宿るところ
2020/05/16
https://gyazo.com/2e477b366c9431b7bd5d7cf2c16a2b3e
いくつかの感染症について二次感染者数の過分散があることはわかっていたし,Lloyd-Smoth JO et al. (2005) "Superspreading and the effect of individual variation on disease emergence"によって,それまでSTIやベクターが媒介する感染症の現象とされていた二次感染者数の過分散が,SARSのような直接感染する呼吸器感染症でもあることも示されていたが,Covid-19で過分散があることを示したのは"Dispersion vs Control"がたぶん最初で,それを読んだときにハーバードのLipsitch教授も気づかなかったであろう「二次感染者数が多いケースに共通する条件を探せば予防できる」という着想は,西浦さんの天才性に他ならない。見つかった共通条件が,換気の悪い閉鎖空間で人が密集するという,古くから感染症リスクとして知られていたことと一致したというのは結果に過ぎないし,その点が欧米ではCovid-19対策として重視されなかったことが感染爆発の原因の一つだと思われるので,西浦さんたちがプレプリントサーバに載せた論文で,オッズ比がきわめて大きいので,3つの密を避けることがクラスター発生予防に有効で,そうすればRを1未満にできるかもしれないと主張したことはやはりきわめて重要。WPROが2020年5月15日に出したレポートでは,日本のクラスター対策に触れているが,西浦さんたちのプレプリントサーバの論文は参照されていないことを考えても,まだそれほど知られていないということなのだろう。早く記述の甘いところを直して,トップジャーナルがアクセプトしてくれれば良いのだが http://minato.sip21c.org/2019-nCoV-im3r.html#OVERDISPERSIONFOLLOWUP この twitter のスレッド? では、普遍性のある手法・対策が、明確な結果を残したことに対して、
片方はそこに天才性を見出していて、
片方はそれは普遍的な事柄に過ぎない(とは言い過ぎか?)と見なしていて、
平行線になっている
記事の訂正を求めるならば、対案なりを自分で記事にすればいいのにね。インターネットなんだから 同じ景色を見てそこからなにがしかの価値を見出す、発見することを発明という
そこにこそ天才性が宿る
センス・オブ・ワンダー