下村脩のクラゲの発光タンパク質の発見
下村 脩(しもむら おさむ、1928年(昭和3年)8月27日 - 2018年(平成30年)10月19日)は、生物学者(有機化学・海洋生物学)。
学位は理学博士(名古屋大学、1960年)。位階は従三位。ボストン大学名誉教授、ウッズホール海洋生物学研究所特別上席研究員、名古屋大学特別教授。
身長は182cm。
速報:ノーベル化学賞受賞:緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見と開発
(協力:理工学研究部 若林文高・動物研究部 並河洋・植物研究部 細矢剛)
下村氏は1961年,アメリカ,シアトル郊外の臨海実験場で,オワンクラゲ(ヒドロ虫綱,Aequorea victoria,※1・※2)から,紫外線が当たると緑色に光る「緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Protein; GFP)」を発見しました。 それからおよそ30年後,チャルフィー氏のグループが遺伝子操作によってオワンクラゲ以外の体内にGFP遺伝子を導入し,他の生物の体内でタンパク質を光らせることに成功しました。チェン氏は更にその手法を発展させ,緑以外のさまざまな色でしかも効率よく光らせることに成功しています。 これらの成果によって生物体内の細胞内でのタンパク質の動きを視覚的に追うことが可能になり,細胞の機能や病気発症のメカニズムの解明に広く貢献しています。 GFPは発見当初,単に「綺麗なタンパク質」という程度の評価しか受けていませんでした。その評価が高まったのは発見から約30年後,GFPの形成に関わる遺伝子が同定され,今回のノーベル賞の共同受賞者であるチャルフィー氏のグループがその遺伝子を大腸菌や線虫の一種であるC. elegans(※3)の遺伝子に組み込んで,その体内で実際にGFPを発現させることに成功してからでした。チェン氏は,更にGFPの遺伝子そのものに手を加え,緑以外のさまざまな色でしかも効率よく光らせることに成功し,GFPの応用範囲を格段に広げました。