三三七拍子の後半にゆくに従っての拍子の自然な加速
三三七拍子の後半にゆくに従っての拍子の自然な加速
https://www.youtube.com/watch?v=imJh5XENiww
すると、バンドの演奏シーンと思しき絵で、乾いた音色のドラムスにブルースハープ(ハーモニカ)が絡み、ベースとギターが入ると、アメリカ南部の匂いのするアップテンポのロックンロールが始まった。と思いきやその辺りで46秒。歌は聴けずのまま映像は幕切れとなった(勿論、その後CDで聴きました)。
今回ここで俺が聴けたのはインストルメンタルの部分のみという、これが体験として、逆に妙に新鮮だった。
いや、率直にいってその感想をひとことで申せば、大変に素晴らしかった。それに尽きるとも思うが、さらに付け加えるなら、これは息の合ったメンバーを擁するバンドにしか出せぬ音だということだ。
ここで“息”とは、演奏時に於ける“タイム感”のことで、それはいわゆる“リズム感”とはまた違うパラメータである。一番分かりやすいのが、「手を締める」ときの、いょ~っ、からポンまでの間(ま)だろう。
“タイム感”のことで“リズム感”とはまた違うパラメータである
一般的に、リズムがテンポ(数値的一定)を伴うものだとすれば、こちらにはそれは――それこそ三三七拍子の、後半にゆくに従っての拍子の自然な加速などを思い起こしていただければご理解いただけるだろう――ない。あくまで「阿吽」なのである。その、生理的な心地よさは“リズム”では説明がつかぬ。
“リズム感”がテンポ(数値的一定)を伴うものだとすれば“タイム感”にそれはない
三三七拍子の後半にゆくに従っての拍子の自然な加速
一番の収穫は、甲本ヒロトのハープである。曲冒頭のドラムスとのフィジカルな丁々発止の、スリルに満ち溢れながらも曖昧な箇所の1ミリもないバトル