リヴァイアサン
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『リヴァイアサン』(英: Leviathan)は、英国(イングランド王国)の哲学者トマス・ホッブズが1651年に著した政治哲学書。自然状態・自然権・自然法といった概念を基盤として、社会契約が説かれている。
本書はホッブズによって著された国家についての政治哲学の著作である。
旧約聖書に登場する海の生き物もしくは怪物。
その姿は伝統的には巨大なクジラ、魚、またはワニのような姿で描かれるが、後世には蛇や(蛇のように細長い体型での)竜などの形でも描かれている。
『リヴァイアサン』全4巻〈岩波文庫〉水田洋訳(岩波書店、1982-1992年)、改訳版
岩波文庫版は、巻末にラテン語版との比較がある。
『リヴァイアサン I・II』〈中公クラシックス〉永井道雄、上田邦義訳(川出良枝 新版解説、中央公論新社、2009年)
元版『世界の名著 23 ホッブズ』永井道雄、上田(宗片)邦義訳(中央公論社、1971年)、中公版は一部抄訳
『リヴァイアサン 1・2』〈光文社古典新訳文庫〉、角田安正訳(光文社、2014-2018年)
第1部・第2部のみの訳。
『リヴァイアサン 上・下』〈ちくま学芸文庫〉、加藤節訳(筑摩書房、2022年)
目次
序説
第1部 人間について
第1章 感覚について
第2章 イマジネーションについて
第3章 イマジネーションの継起あるいは連続について
第4章 言語(スピーチ)について
第5章 推論及び学問について
第6章 一般に情念と呼ばれる意志を持った運動の内的発端について、また、その表現としての話法(スピーチ)について
第7章 論及の結末、または解決について
第8章 一般に知的と言われる様々な徳、またそれらとは逆の欠点について
第9章 知識の種々の主題について
第10章 力、価値、位階、名誉、ふさわしさについて
第11章 態度(マナーズ)の相違について
第12章 宗教について
第13章 人間の自然状態、その至福と悲惨について
第14章 第一、第二の自然法と、契約について
第15章 他の自然法について
第16章 人格、本人及び人格化されたものについて
第2部 コモンウェルスについて
第17章 コモンウェルスの理由、生成、定義について
第18章 設立された主権者の権利について
第19章 設立によるコモンウェルスの種類と主権の継承
第20章 父権的及び専制的な支配について
第21章 国民の自由について
第22章 政治的及び私的な国民の諸団体(システムズ)について
第23章 主権の公的代行者について
第24章 コモンウェルスの栄養摂取と生殖作用について
第25章 助言について
第26章 市民法について
第27章 犯罪、免罪、罪の軽減について
第28章 処罰と報酬について
第29章 コモンウェルスを弱め、解体させることがらについて
第30章 主権を持つ代表者の職務について
第31章 自然による神の王国について
第3部 キリスト教的コモンウェルスについて
第32章 キリスト教的政治原理について
第33章 『聖書』諸篇の数、時代、意図、権威、及びその解釈者たちについて
第34章 『聖書』諸篇における霊、天使、及び霊感の意味について
第35章 『聖書』における神の王国、ホーリー、セイクリッド、及びサクラメントの意味について
第36章 神の言葉と預言者たちについて
第37章 奇跡とその効用について
第38章 『聖書』における永遠の生命、地獄、救済、来たるべき世界、罪のあがないの意味について
第39章 『聖書』における教会という語の意味について
第40章 アブラハム、モーセ、祭司長たち、ユダの王たちにおける神の王国の諸権利について
第41章 祝福された救世主の職務について
第42章 教会の権力について
第43章 人が天上の王国に受け入れられるに必要な条件について
第4部 暗黒の王国について
第44章 『聖書』の誤った解釈からくる霊的暗黒について
第45章 悪魔の学、その他異邦人の宗教の遺物について
第46章 空虚な哲学と虚構の伝統から生じた暗黒について
第47章 こうした暗黒から生じる利益について、及びそれは誰に帰属するのか
総括と結論