リップ・ヴァン・ウィンクル
リップ・ヴァン・ウィンクル
『リップ・ヴァン・ウィンクル』(Rip Van Winkle) は、アメリカの小説家ワシントン・アーヴィングによる短編小説であり、作中の主人公の名前でもある。1819年から1820年に掛けて分冊形式で刊行されたスケッチ風物語集『スケッチ・ブック』の1冊目(1819年6月23日刊行)に所収の1篇として発表された。アメリカ最初期の短編小説の一つである。
アメリカ最初期の短編小説
アーヴィングがオランダ人移民の伝説を基にして書き上げたものであり、「主人公にとってはいくらも経っていないのに、世間ではいつの間にか長い時が過ぎ去っていた」という基本的な筋の類似性から、「アメリカ版浦島太郎」と言うべきもので、「西洋浦島」とも呼ばれている。日本で初めて完全な形で翻訳したのは森鷗外で、『新世界の浦島』(通称:『新浦島』)という邦題が付けられた(1889年/明治22年。cf. 少年園)。また、当時アメリカの雑誌に『浦島太郎』の英訳を発表した片岡政行は、題名を「浦島:日本のリップ・ヴァン・ウィンクル」の意で "Urashima: A Japanese Rip Van Winkle " としている。
主人公にとってはいくらも経っていないのに、世間ではいつの間にか長い時が過ぎ去っていた
ワシントン・アーヴィング
青空文庫
吉田甲子太郎 訳
スケッチ・ブック 岩波文庫
ワシントン・アーヴィング 作
齊藤昇 訳
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