マツダ・ロードスター
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マツダ・ロードスター990S
日本が誇る“走る国宝”こと4代目「マツダ・ロードスター」がまたまたヤリ過ぎ大幅改良! 新開発アシンメトリックLSDが付いた! ウインカーがLEDになった! 走りがさらに楽しくなった!! などなど朗報は数あれど、小沢が開発主査の齋藤茂樹さんを直撃してみると予想外の真実と苦労が見えてきました。初のアダプティブクルーズコントロール(ACC)や後退時検知のスマートブレーキサポート搭載は知っていたけど、真の問題はサイバーセキュリティー法案、いわばハッキングに対する防御であったと。同時にまた、ロードスターという文化を守る戦いも別次元に突入していたのだと。
小沢:今回のロードスター改良のキモはアシンメトリックLSDもありますが、実はACCや先進安全装備を付けての延命というか、9年目を迎えての「まだまだつくるぜ!」宣言だと思うんです。ここ数年ガソリン乗用車はもちろん、スポーツカーづくりもどんどん大変になってるはずですが、ロードスターをつくり続けるには一体どういった戦いがあったんでしょう?
齋藤:戦いはないですけど……。
小沢:いや排ガス、電動化、安全対策。ぶっちゃけこの3つはレギュレーション的にも僕らが思っている以上に大変なんじゃないかと。
齋藤:そこはものすごく大変で、電気自動車(BEV)にするとかハイブリッド車(HEV)にするとかはやればいいんですよ。一番大変なのは安全だと思います。例えば衝突安全ですが、今のロードスターはデビュー当時は(ほぼ)5つ星でした。
小沢:JNCAPですかユーロNCAPですか?齋藤:両方です。最初は5つ星を狙ったんですけど、最終的に4つ星でした。なにを取りこぼしたかって助手席のチャイルドシート法案。欧州で大型車用のデカいのを積まなければいけない要件だけNGで、それ以外はクリアしてました。事実上5つ星みたいなものです。だけど今の基準に照らし合わせるとほぼゼロ。