マジックリアリズムでは魔術と現実が同時に表される
マジックリアリズム、魔術的リアリズム、幻想的リアリズム、魔法的現実主義
著者については「百年の孤独」(魔術的リアリズムの頂点と目される著作)が有名で、現代文学の一つの金字塔とよく言われている。いろんな人のオールタイムベスト100みたいな特集に、よく上がっているのを見るのでどうもそうらしい。ちなみに私は、恥ずかしながらその一番有名な「百年の孤独」を読んだことがない(なんども読もうと"思ったこと"はあった)。そして歴史的には「族長の秋」はそのあとに八年の歳月をかけて書かれた本であり、端的にいえば独裁者小説というジャンルである。
バス停 bastei
小説はリアリズム(現実)とファンタジー(非現実)の線上にある
文学には、まったく新しい世界を、想像力を駆使するだけで創り上げてしまう神のような力がある。「リアリズム」から「ファンタジー」までを結ぶ一本の線の上に、そうした世界を並べてみるとおもしろい。
マジックリアリズムは現実と非現実が同時に表される
日常にあるものが日常にないものと融合した作品に対して使われる芸術表現技法で、主に小説や美術に見られる
日常にあるものと、日常にないものが、融合している
魔術 (magic) の非日常、非現実とリアリズム (realism) の日常、現実という相反した状態が同時に表すこの技法はしばしばシュルレアリスム(超現実主義)と同義とされることがあるが、魔術的現実主義は、シュルレアリスムと異なり、ジークムント・フロイトの精神分析や無意識とは関わらず、伝承や神話、非合理などといったあくまで非現実的なものとの融合を取っている手法であるとされることもあるが、先行する芸術作品の影響はやはり顕著である(例えばガルシア=マルケスの小説において顕著なフォークナーやヘミングウェイなどの影響(直接的モチーフ・パロディなど)や、技法の観点からはシュルレアリスムからの影響も容易に見て取れる)。 魔術の非日常(非現実)と、リアリズムの日常(現実)が、同時に表される