サッカーにおける脳振盪に対する指針
サッカーにおける脳振盪に対する指針
三浦颯太選手の負傷について
DF 13 三浦颯太
診断結果:脳震盪
治療期間:約4週間
脳振盪と診断あるいは疑われた場合には、段階的プログラムを組んで練習復帰を目指します。
ピッチ上での対応
24時間以内の対応
復帰へのプログラム
脳振盪と診断あるいは疑われた場合には、すぐに練習に復帰せず、表1のごとくの段階的プログラムを組んで復帰をする。
まず、十分な休息により症状がないことの確認の後に第2ステージに移行し、徐々にステージをあげ、ステージ6を試合復帰とする。各ステージには最低1日を費やすこととする。
各ステージにおいて、脳振盪関連の症状が出現した場合には、24時間の休息をとり(ステージ1)、症状が生じていなかったステージから再開する。
判断に迷う場合には、復帰へのプログラムの早い時期に専門医を受診することが望ましい。
table:脳振盪からの段階的復帰
ステージ1 活動なし 体と認知機能の完全な休息。
ステージ2 軽い有酸素運動 最大心拍数70%以下の強度での歩行、水泳、室内サイクリングなど抵抗のないトレーニング
ステージ3 スポーツに関連した運動 ランニングなどのトレーニング。頭部への衝撃となる活動は控える。
ステージ4 接触プレーのない運動 パス練習などのより複雑な訓練で運動強度を強めていく。
ステージ5 接触プレーを含む練習 医学的チェックで問題がなければ通常練習を行う。
ステージ6 競技復帰 通常の競技参加。
オフ明け5月10日の練習場にやってきてチームメイトのトレーニングを見つめる三浦颯太。クラブのリリースでは治療期間が約4週間と発表されたが、三浦は「もう最初の1周間は過ぎたので3週間です。体力が落ちることはないと思います。戻って最初の試合はメチャクチャしんどいと思いますけど、それを乗り越えたら大丈夫」という趣旨の話をしてくれた。
三浦颯太に「ああいうファールを受けると遺恨にならない?」と聞くと、「アイツ(交錯した速水修平)とは全日本大学選抜のときの同部屋で仲がいいんですよ。ヘディングが強い選手だから(先にいい体勢になっていたのは三浦だが)イケると思ったんだと思います。わざとやるヤツじゃない」と話してくれた。