コモン・センス
コモン・センス | トマス・ペイン
トマス・ペインとアメリカ革命 一橋大学機関リポジトリ
『コモン・センス』は刊行から三力月以内に十万部以上が売れたという。この数は当時の人口(=二植民地の白人人口は二〇〇万と推定される)を考えるならぱ驚異的な数であった。人氏の間で識字率が高く、文書を通じての扇動が可能だったのである。これまでのパンフレットと異なり、『コモン・センス』には精徴な法律学的議論は全くなく、著者のいう「常識」にもとづいて平明な議論が展開され、卑俗杢言葉、卑近なたとえをもって、説得的な文章が組み立てられていた。これは大衆の言葉で書かれた初めてのパンフレットであった。その大衆性に『コモン・センス』の政治的扇動の著作としての成功の因があった。
Title トマス・ペインとアメリカ革命
Author(s) 有賀, 貞
Citation 一橋論叢, 91(6): 769-786
Issue Date 1984-06-01
Type Departmental Bulletin Paper
Text Version publisher