エラスティックリーダーシップ
エラスティックリーダーシップ
ハンマーを持ってたらなんでも叩きたくなる、という言葉があって、ソフトウェアを作っててこの言葉が出てくるときには、先入観によって解き方を決めてはいけないよ、手段と目的は分けて考えよう、というときによく出てくる。でも、自覚的にやる場合は良くて、
いろんな解き方があるけど、最近ハンマーの使い方を習得したので、なんでも釘とみなして叩いている
ネジをぶっ叩いて木片を固定するのに失敗したら、ネジだとみなしてまわしていけばよいという、余裕がある状態である
と捉えると、そんなに悪くないのかな、と最近は思っている。
技術的にも、最近覚えたこれを使ってみたいから使ってみる余裕があるんです、というのは良いことだな、と思って、それを、たぶん達人から見ると、おいおい、あなたは最近ハンマーを覚えたようだけど、世の中にはねじ回しもあるし、ねじを止めるときにはねじ回しのほうがいいよ、とか言って、即座にrequest changeしてしまう、ということもありそう。
Request Change とは、
Pull Requestに対して、総評という形でReviewを書けるようになった
Reviewには以下の種別を付けられる
Comment: 軽微な指摘、コメント
Approve: 承認
Request Change: 修正依頼
Request Changeが付いたPull Requestは、AdminもしくはRepository Owner以外は、修正しないとMergeできない
Pull Requestに対して、Reviewを必須にできる
必須にした場合、ReviewがないPull RequestはMergeできなくなる
本の題名のエラスティックリーダーシップは、この本で取り上げられているチームの 3 つモードに合わせてリーダーシップのスタイルを変えるということだ。
Elastic には"伸縮自在"や"しなやか"といった意味がある。モードに合わせて、しなやかにリーダーシップのスタイルを変えることがエラスティックリーダーシップだ。
3 つのモード
次の 3 つがある。
サバイバルモード
学習モード
自己組織化モード
タイトルに自己組織化のチームの育て方とあるとおり、基本的にはサバイバルモードにあるチームを自己組織化モードへ移行させることが重要。
サバイバルモードは次の定義になる。
チームに学習する時間が十分にない状態
2017
オライリージャパン
https://gyazo.com/7c181cba0ae088bd5cbf63ff8fdc71b8
https://gyazo.com/fefe590dcba0bbf93cea197004aea0a1
オライリーだし PDF もあったぽいけど、品切れ再入荷未定とのこと
複雑で変化の激しい問題に取り組みながら成果を出すチームとは、学習するチームであり、自己組織化されたチームです。そうした状態へとチームを導くには、どのようなリーダーシップが求められるのでしょうか。本書は「エラスティックリーダーシップ」というリーダーシップモデルをもとに、チームを学習する力のある自己組織化された状態へと育てる方法を解説します。
リーダーシップのスタイルをどのように使い分けるべきか。チームに学習することを学ばせるための時間の使い方とは。メンバーが真のコミットメントを示すための言葉遣いとは――。チームをより良くする実践的なヒントが詰まっており、チームリーダーやマネージャーだけでなく、チームで成果に取り組むすべての人におくる一冊です。
後半にはロバート・C・マーチンやジョアンナ・ロスマンなどをはじめとするリーダーたちによるエッセイを収録。日本語版では、伊藤直也、井原正博、海野弘成、岡島幸男、柄沢聡太郎、栗林健太郎、庄司嘉織、関将俊、たなべすなお、永瀬美穂、平鍋健児、まつもとゆきひろ、吉羽龍太郎の13名によるリーダーシップについてのエッセイを収録しています。 目次
はじめに
第Ⅰ部 エラスティックリーダーシップを理解する
1章 チームリーダーマニフェストに向かって努力する
1.1 なぜ気にかける必要があるのか
1.2 管理者になることを恐れない
1.3 チームリーダーマニフェスト
1.4 次にやること
1.5 この章のまとめ
2章 リーダーシップスタイルをチームのフェーズに合わせる
2.1 チームリーダーの役割
2.2 困難を乗り越えて成長する
2.3 修羅場とリーダーシップスタイル
2.4 どのリーダーシップスタイルを選ぶべきか
2.5 リーダーシップスタイルとチームのフェーズ
2.6 3つのチームフェーズ
2.7 チームがフェーズ間を移動するとき
2.8 次にやること
2.9 この章のまとめ
3章 バス因子に対処する
3.1 バス係数とバス因子
3.2 バス因子を取り除く
3.3 バス因子の発生を防ぐ
3.4 次にやること
3.5 この章のまとめ
第Ⅱ部 サバイバルモード
4章 サバイバルモードに対処する
4.1 サバイバルモードかどうか
4.2 サバイバルモードから抜け出す
4.3 ゆとり時間を作り出す—必須のアクション
4.4 なぜゆとりか?
4.5 指揮統制リーダーシップ
4.6 移行期間に行う必要のあること
4.7 チームが大きい場合は?
4.8 広域チーム(分散しているチーム)の一部である場合は?
4.9 次にやること
4.10 この章のまとめ
第Ⅲ部 学習モード
5章 学習することを学ぶ
5.1 谷とは何か
5.2 谷を受け入れる
5.3 チームを谷に飛び込ませる
5.4 次にやること
5.5 この章のまとめ
6章 コミットメント言語
6.1 言質を与えない言い方
6.2 言質を与える言い方
6.3 それはあなたの制御下にあるか
6.4 制御下にあるものにコミットする
6.5 不可能なコミットメントを可能なものに変える
6.6 どうやって取り組みに彼らを乗せるか
6.7 もしメンバーがコミットメントを果たせない場合はどうするか
6.8 コミットメントの会話を完了する
6.9 「いつになったらやる」ではなく「いつまでにやる」
6.10 この言語を使うべき場所
6.11 次にやること
6.12 この章のまとめ
7章 メンバーを成長させる
7.1 挑戦的課題
7.2 はじめて挑戦したとき私はどう反応したか
7.3 挑戦的課題を使うとき
7.4 挑戦や成功の欠如を責めない
7.5 宿題
7.6 あなた自身とチームのペースを調整する
7.7 過ちから学べるだけの十分な時間があるか
7.8 メンバーを育てるべきではない状況はあるか?
7.9 次にやること
7.10 この章のまとめ
第Ⅳ部 自己組織化モード
8章 自己組織化を促進させるためにクリアリングミーティングを行う
8.1 ミーティング
8.2 何が起こったのか
8.3 誠実さとは何かについて再び
8.4 ミーティングの進行を保つ
8.5 次にやること
8.6 この章のまとめ
9章 影響パターン
9.1 権力を行使することについて
9.2 次にやること
9.3 この章のまとめ
10章 管理職のためのマニフェスト
10.1 管理職のためのマニフェスト
10.2 サバイバルモード
10.3 学習モード
10.4 自己組織化モード
10.5 その他の白熱した質問
10.6 次にやること
10.7 この章のまとめ
第Ⅴ部 チームリーダシップについて知るべきこと
11章 フィードバック
Kevlin Henney
12章 衝突を学習へと導く
Dan North
13章 おそらく技術的な問題ではない
Bill Walters
14章 コードをレビューしよう
RobertC. Martin(アンクル・ボブ)
15章 空気、食料、水をドキュメントする
Travis lllig
16章 査定とアジャイルは仲が良くない
GaryReynolds
17章 学習を通して導くということ:チームリーダーの責務
Cory Foy
18章 Coreプロトコルの紹介
Yves Hanoulle
19章 考えを改めよう:あなたはチームを作っている
Jose Ramón Díaz
20章 リーダーシップと成熟したチーム
Mike Burrows
21章 作業負荷を分散する
John Hill
22章 メンバーが自分たちで仕事を管理できるようにする
Lior Friedman
23章 見守り、尋ね、敬意を示す
Horia Sluşanschi
24章 開発者が幸せな状態であれば、質の高い仕事が得られる
Derek Slawson
25章 彼らの仕事をするのをやめる
Brian Dishaw
26章 コードを書こう。ただしやりすぎないこと
PatrickKua
27章 マネージャーからリーダーに進化する
Tricia Broderick
28章 変化のペースに影響を与える
Tom Howlett
29章 近接マネジメント
JuergenAppelo
30章 バベルフィッシュ
GilZilberfeld
31章 あなたはリーダーであって、すべてを知る者ではない
JohannaRothman
32章 行動は言葉よりも雄弁
DanNorth
第Ⅵ部 日本人執筆者によるチームリーダーシップについて知るべきこと
33章 リードについて
関将俊
34章 チームに成長してもらうためのリーダーシップ
永瀬美穂
35章 コミュニケーションメンテナになる
海野弘成
36章 困難に立ち向かうチームのリーダーへ
柄沢聡太郎
37章 コンセプチュアル・リーダーシップ
栗林健太郎
38章 OSS開発のリーダーシップ
まつもとゆきひろ
39章 「刀は堂々と抜け」〜兼任リーダーの心得'17
岡島幸男
40章 リーダーシップは誰のものか
たなべすなお
41章 一緒に成長できるリーダーを育てよう
庄司嘉織
42章 採用プロセスについてもっと考えよう
吉羽龍太郎
43章 あなたは少なくともあなた自身のリーダーである
井原正博
44章 うまくいったらどうなるの
関将俊
45章 現場リーダーのための6つの原則
46章 大事な問題にフォーカスする
伊藤直也
訳者あとがき
索引