インターネットは国家の制限を受ける
インターネットは国家の制限を受ける
インターネット基盤運営はグローバルなインターネットコミュニティの自治に委ねられており、国の影響を基本的に受けない、という説明をしてきているのですが、本項では例外的に影響を受ける場合もある、というお話をしたいと思います。
RIPE NCCはオランダ法に基づく社団であり、オランダとEUによる規制下にある。EUのものを含め規制を実施するのはオランダ政府である。
特定国への特定製品、役務の提供が禁じられているが、RIPE NCCのサービスには該当がない。
一方で、特定の個人や法人に向けた、経済資源(economic resource)や資金を凍結すること、経済資源や資金を提供することの禁止には影響を受けることになった。
IPアドレスの登録が経済資源と認定されたからである。
これによって、制裁対象となっているごく限られた個人や法人に対して、新規のIPアドレス登録ができなくなった。
オランダ政府当局との制裁規定適用に関する議論が紹介されており、すでに登録されているIPアドレスの登録削除までは不要と結論されている
Réseaux IP Européens Network Coordination Centre(ヨーロッパIPリソースネットワーク調整センター、以下RIPE NCCと略す)は、ヨーロッパ、中東、中央アジアを管轄する地域インターネットレジストリである。
RIPE NCCの本部はオランダのアムステルダムにあり、オランダの法律に従っている