responsibility
responsibility
「責任」という言葉は、英語で“responsibility”です。しかし、「責任」という日本語にすると、法律などの固い枠組みの中にある概念に聞こえてしまう。ですが現場で生じてくる事態は、既に機能している学問の枠組みの外側で発生するので、「責任」という言葉では対応できないことも多いんです。
飯嶋さんも言っていたように、応答の人類学とは、責任という強い言葉ではなく「受け応え」や「やりとり」という意味で「応答」という語を用いる。つまりresponsibility を “Responce-ability”──「現実に応える能力」ーに読み替えること。社会的責任や責務としては一般化できなくとも、個別具体的な現場に向き合い、誰かの問題を一緒に考えたり、当事者が気づかない外部の視点を提示したり、余計なおせっかいと嫌がられたり……そうした行動を起こすことが大切だと思うんです。
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「質問に答え(respond)られる(-able)こと(-ity)、そのことをよく知っていて責任があること」がこの単語のコアの語源。
英語 responsible(責任がある)+-ity(抽象名詞)⇒ 古期フランス語 responsible(責任がある)⇒ ラテン語 responsus(答えた)+-abilis(~できる)⇒ ラテン語 respondeo(答える)⇒ ラテン語 re-(返して)+spondeo(誓う)が語源。
英語 respond(答える)と同じ語源をもつ。
質問に答えられることが、「責任」を意味するの、面白い