JRA-55
JRA-55
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長期再解析とは
気候研究や季節予報、異常気象分析、気候監視などの気候関連業務では、過去と現在の気候を定量的に評価することが求められるため、長期間にわたって高品質で均質な解析データセットが不可欠です。
現業における数値解析予報システムで作成されている解析データの品質は、数値予報モデルやデータ同化手法の高度化などにより、近年、著しく向上しています。 そのため、過去の現業数値解析予報システムによって作成された解析データと、現在作成されている解析データの品質は大きく異なり、長期間での品質は均質とは言えません。
このため、長期再解析では、長期間にわたって高品質で均質な気候データセットの作成を目的として、最新かつ解析期間中一貫した数値解析予報システムを用います。 また利用する観測データについては、過去の現業で使用された観測データのほか、遅延入手したものや、過去の紙で記録されたデータをデジタル化したものなど、入手可能な観測データを収集します。 また衛星観測については再処理されたより高品質なデータを可能な限り利用します。 このような作業を行なうことにより、過去数十年間にわたる均質・高品質な各種物理量を含む気候データセットを提供することが可能になるのです。
JRA-25
1979-2004年のデータ
日本では、気象庁と(財)電力中央研究所が、JRA-25長期再解析(対象期間:1979-2004年)を実施し、2006年に完了しました。
JRA-55
JRA-55:気象庁55年長期再解析
1958年からのデータ
現時点では2020年まで?
気象庁は、2回目の長期再解析として、より精緻化された数値解析予報システム(2009年12月時点の現業システムに準拠)と新たに整備した過去の観測データを使用し、気象庁55年長期再解析 (JRA-55) プロジェクトを実施しました。 JRA-55では解析期間をJRA-25のものから大幅に拡張し、ラジオゾンデによる定時観測ネットワークが確立された1958年からの55年間を対象としています。 JRA-55は、JRA-25実施以降の様々な開発成果が取り入れられたデータ同化システムを用いることにより、JRA-25における品質の問題点を改善し、過去半世紀以上の気候変化をより高精度に解析した気候データセットを提供します。