CODv2 第1章 「コンピュータの概念構成とテクノロジ」
CODv2 第1章 「コンピュータの概念構成とテクノロジ」
p16
根本事項
コンピュータの古典的な5つの構成要素は、入力、出力、記憶、データパス、制御である。データパスと制御を合わせてプロセッサ と呼ぶこともある。 コンピュータの標準的な構成を図1.10に示す。 この構成は,どのようなハードウエア・テクノロジを採用するか に左右されない、現在および過去の、すべてのコンピュータのすべ ての要素は概念的に下記の5つに分類できる。この点を常に読者の念頭に置いてもら うため、以降の各章の最初のページにコンピュータの5つの構成要素を図示し、該当の章で取り上げる部分を色で強調して示す。
コンピュータの古典的な5つの構成要素
図1.10
入力、出力、記憶、データパス、制御
https://gyazo.com/6d643f5599882bdc4b03a42661876e5f
p16
プロセッサは記憶装置から命令とデータを取り出す。
入力装置はデータを記憶装置に書き込む。
出力装置は記憶装置からデータを読み出す。
制御装置は、データパス、記憶装置、入力装置、出力装置の動作を指定する信号を送る
p15
プロセッサは大別して2つの要素で構成される。すなわちデータパスと制御である。データパスは演算処理を行う。制御はプログラムの命令に従って何を行うべきかを、データパスとメモリと入出力に指示する
p17
最も重要な抽象化の1つは、ハードウェアと最低水準のソフトウェアとの間のインターフェースである。非常に重要なため、このインターフェースには特別に名前が付けられている。具体的には、マシンの命令セット・アーキテクチャ( instruction set architecture : ISA )、または単にアーキテクチャ( architecture )と言う。命令セット・アーキテクチャには、2進数の機械語を正しく動作させるためにプログラマが知っていなければならない事柄がすべて含まれている。命令や入出力などがその例である (アーキテクチャを構成する各要素については、第3章「命令:マシンの言葉」、第4章「コンピュータにおける算術論理演算」、第7章「容量と速度の両立:記憶階層の利用」、第8章「プロセッサと周辺装置のインタフェース」で説明する)
p18
根本事項
ハードウェアもソフトウェアも一連の階層から構成される。下位階層は上位階層から細目を隠す働きをする。この抽象化の原理を利用して、ハードウェア設計者もソフトウェア設計者もコンピュータ・システムの複雑さに対処する。
抽象化された様々な水準間のインターフェースの中で特に重要なものに、命令セット・アーキテクチャがある。これはハードウェアと最低水準のソフトウェアの間のインターフェースである。この抽象化されたインターフェースのおかげで、コストおよび性能の異なるさまざまな実現方式のもとでも、同じソフトウェアの実行が可能になる