マーラーと世紀末ウィーン
マーラーと世紀末ウィーン
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マーラーの作品の真の新しさや面白さは,世紀末ウィーンの文化史全体に目を広げて初めて明らかになる.著者は同時代人クリムト,ワーグナー,フロイト,アードラーらの活動をも視野に入れ,彼らの夢と現実のありようを描きだす.また,現在,彼の音楽のどのような側面が注目され,それが現代文化のいかなる状況を表現しているのかを問う.
目次
まえがき
■第1部 同時代者の中のマーラー
第1章 花形指揮者の憂鬱――19世紀の歌劇場の状況の中で
第2章 芸術による社会革命の夢――マーラーと学生運動
第4章 綜合芸術の館――マーラーと分離派
第5章 指揮者マーラーの挑戦――マーラーのベートーヴェン受容
第6章 文学世界と音楽世界の統合――ピアノ版《大地の歌》に託されたもの
第7章 『ベニスに死す』とマーラー――マーラー,マン,ヴィスコンティ
第8章 都市の音の知覚――マーラーのサウンドスケープ
第9章 都市近代化の中で――マーラーの生活圈を歩く
第10章 新しい音の世界へ――マーラーとチェンバロ
■第2部 現代人の中のマーラー
第11章 マーラーとポストモダニズム――芸術とキッチュのはざま
第12章 音楽の「論理」の解体――音楽の空間性
第13章 ワルター神話を超えて――《第四》演奏史の分析
参考文献/ちくまライブラリー版あとがき/岩波現代文庫版あとがき