インタビューという文学形式
from 2023/03
インタビューという文学形式
インタビューという文学形式があったとしたら|葉っぱの坑夫|note
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最近、ホ・ヤンジンさんというロンドン在住の研究者・大学講師の方の、音楽家へのインタビュー記事を読みました。ホ・ヤンジンさんの専門はファッションにおける応用心理学で、ロンドン芸術大学のカレッジに所属しています。専門とは別に、クラシック音楽愛好家&レコードコレクターで、それが高じて音楽家へのインタビュー活動を始めたようです。非常にパーソナルな方法で、個人のブログでそれを発表しています。
これは音楽家への「インタビュー」なのですが、ホ・ヤンジンさんはこれを「conversation(会話)」と呼んでいました。聞き手と答える人に分かれているので、形式としてはインタビューなのですが、用意された質問を一方的にするというより、互いの話のやりとりの中から、自然に次の話題が生まれてくるようなスタイルをとっていました。聞き手は、相手の答えを知らずに質問しているのですから、これは自然な流れと言えます。音楽でいうなら、即興演奏のような。
「人と人の間の言葉」は、話題が次の話題を誘い、ちょっとした表現や場所の名前、人の名前が、話し手、聞き手それぞれの連想をうながし、想像が想像を押し広げていくような効果を生みます。
文学のはじまりである、語り(物語、伝説、神話、なぞなぞ等)も、話し手と聞き手との交感の中で発展してきたと思われます。一方的に片方が話すのではなく、聞き手もその話づくりに参加していたはずです。そう考えると、インタビューも、ある種の文学的な要素があるように思います。