教育の歴史
教育の歴史
教育の概念は最近出てきたもの
まず生きることが重要
中世あたりから,教育の概念が出てきた
子供の概念もなかった 年齢区分で分ける意味もない
分業→技術の高度化
大企業だと研修期間は働けない
義務教育 16年間働かなくてもいい
これを社会が担えるようになってきた
このような社会にしたいというニーズがあるから,学校教育が存在する
古代の学校
座学:メソポタミア文明から始まっている BC6000~3000年あたり
政府 多様な民族を統治していく
読み書き,計算ができる人を養成するニーズを満たす
学校
読み書きそろばん 家で教えればいいのになぜ学校で教えるか?
政府の要請,目の届かない範囲まで統治しようとすると,文字の読み書きや計算が必要になる
政府の要請がなければ,学校はなくてもいい
交易のニーズ
計算が必要,教育にお金を払うほどの需要が生まれた
学校の言語と日常の言語が変わっていく
テキストが古いまま.言語が洗練されないとテキスト化できない.
女子高生の使う言葉で法律を記述することは難しい.曖昧さが残る 権威も必要.神聖さも必要になる.
シュメール文明
治水ニーズで国が大きくなる
西洋をメインに話す
社会が変わって,どう生きれば良いか?ということを考える必要がある
人間とは何か と考え直した
同時期に,ブッダなども考えている
実行する人が出てこない
社会に実装できない
ルネサンス期に再度見直される
奴隷が生活を支えていた
アテネは民主主義
みんなが考えられないといけない
学校教育があったかもしれないが,分からない
ソフィスト
ディベートスキルを身に着けて,討論で勝つことに注力する
外からアテネに来た人
結局論破した
死刑になった
アテネ 神話→人間を理解した
思考方法
今までの成功法則を変えないといけないのでは
社会(世界)を考えた上で、教育を変える必要がある
理想を決めて、実現するための教育
学校が受験のためのものに 形骸化してしまう
プラトン 市民にフォーカスを当てていた
限定的なスキルではなく、自分たちがどうあるべきか、考える必要があった
自分たちを規定する必要があった
そのために、全生涯にわたって学ばないといけない
社会が代わり、勉強し続けないといけないニーズがある
アテネ 家庭教師はいる
塾もある
ソクラテス アカデメイア
アリストテレス リュケイオン
国力が落ちて教育ができない
文化の違い?
文化によって、考える領域の得意不得意がある
哲学 多様性があり、平和で暇だと哲学を考え始める
今は世界的にそのような状況
再現性がある状況
ギリシア語 過去のギリシャ哲学を学ぶため
多様な人を治めるには、人格(信頼関係)に依るしかない 武力ではなく、教養が必要になってくる
法家的思想は、法律で人を治める
↓
フォーマットの異なる国が多く現れる(群立)
中世ヨーロッパ
前期 修道院での修行
年齢に分けられて,伝統的知識を教えられる
徒弟制度
生活の中での行為が,直接教育になっている
OJTのような感じ.生活に根ざしたもの.国家が管理しているわけではない
若い人を集めたりしていない
家業を学んでいく.文字もあまり学ぶ必要はない
リベラルアーツを勉強しているが,宗教的修行の感覚.教えるのがメインではない
ギルド
都市単位の職業の組合
国家権力が弱いときに,相互補助の関係が必要になる
ギルド内で,徒弟制度でスキルが継承される
弟子は諸国を遍歴して学び,最後にマスターピース(卒業制作)のようなものを作り,認められたらマスターになれる
騎士
礼儀作法から学ぶ
統一的な教育ではない.生まれたときから教育内容が別れている
サークルのように,勝手に作られたもの.国が作ったわけではない
思想家が大量発生する
社会が代わり,
高等教育は多くの国であるが,大学とは異なる
大学には,決定的な特徴がある
大学の登場
12世紀後半~13世紀後半にあらわれた
ギルト的なものとして
世界が豊かになる→職業的知識人
ボローニャ大学
パリ大学
オックスフォード大学
など,複数の大学があらわれる
政治権力が分散していたから,政治に入っていくことができる
商人,移動するメディア
大学,国家権力から独立した組織としてあらわれる
人の集まり,移動する
ボローニャ大学
University,ギルド,学生の集まり
自治の正当性を示すため,法学の学者(学生)が集まってくる
もともとは家庭教師のような感覚
規模が大きくなると,組合から教師が雇われるようになる
ドクトル
パリ大学
College 教師の集まり
学位の授与権,一定の資格をクリアすることで,学位を渡す
マギステル
もともとは,教会の下部組織
独立した権力を再生産できる.
国のシステムから少し距離を置くことができる
誰からお金をもらうか
当時は,勉強するために大学にいっていた
学位をとる人は,ごく少数だった
社会の人口が増えると,知識人が必要になる
アリストテレス的な考え方が,キリスト教社会に広まっていく
この後,大学は国家権力に取り込まれていく
大学に対してお金を払う人が
Academy メディチ家がお金を出しているもの
専門学校
フンボルト大学
多産多死
生き残った子供だけ
間引きをしている(殺している)
遺産を継ぐ子供だけ,そばに置いている
子供,ペットより雑な扱いになっていた(ちょっと利口な猿ぐらいの感覚)
子供を育てる人がいる
赤ちゃん,縛って壁から吊るしておく
運良く生き残った人
7歳になるまでは,神の子,子供の扱いは人類共通で雑な感じ
成長したら,徒弟制度で家から離れる
大学で,子供がまとまって学ぶことになる
→子供として,若い集団がカテゴライズされる
子供に対して,みかえりのない教育投資を必要とする
見返りのない投資,愛情が必要になる
大学で学ぶことで,出世することになる
長期的な投資になる.生活の機能として個人では
大勢がすぐ死なれると,気持ちが持たない
よしもとの養成所みたいに,多く入ってきて多く辞める
見込みのある人を育てる
多産から小産へ
中国の教育
中国の定義
中華大陸の人たち
ポイント
紀元前
大学(太学)があった.政治人材,エリートを育成する.
郷学.地方の庶民が通う初等教育.都会の庶民のみ,利用できた.
村では村塾があったとされている
六芸
礼 儀礼
射 弓術
御 馬車を制御する
書 文学
数 数学 面積,方程式などを学ぶ.食料輸送のマネジメントなど
音楽は宗教とセット,音楽の再生環境がないから重要
養老
自分の体は先祖から頂いたもの.当時はよりリアルな感覚
宗教と政治はセットだった
家庭内の教育
食事の礼儀
周は殷の従属国だった
殷を統治するために礼を使った
礼の序列が,統治に便利だった
社会システムの崩壊によって,いろいろな考えが民間から出てくる
政治権力の多様化により,いろいろなプレイヤーが出てくる
国同士の戦いが激しくなり,人材の重要性が増す
売り手市場,エリートがのしがれる
儒教,法家,墨家が力を持っていた
孔子
伝統に再着目
人の心のあり方に原因をもとめる
昔の聖人の方法を学ぶことで,課題を解決できる,と考えた
今の法律とは異なる
現在の法律は,専制君主と啓蒙思想の闘争により現れたもの
法家思想の法律は,君主が統治するためのルール(罰則)
稷下の学士 しょくかのがくし - Wikipedia
斉が作った官民の学術機関
荀子,儒教の中に法家思想を取り入れた
人の心+罰則
秦の統一後
官学 法家思想,秦の文化を学ばせる
儒教推進派がいたが,弾圧した
漢の時代
次回
中華大陸,帝国型でしか統治できなかった
強靭なシステムが出来上がった
歴史を通してみると,官僚国家を作れたのは中国だけ
官僚を教育する力,国家権力が隅々まで行き届いている
漢の時代
法家思想
法律を気にしすぎて不満が貯まる
民衆が縛り付けられていた
法律を簡略化した
道教、なすがままを放任する
儒教、属人的でふわっとしている
中央集権に向いているのは儒教
国家統治の学問を儒教に統一
儒教と法家の良いとこ取り
じゅんしの思想だったのでは、とされている
文翁 漢帝国の儒学者、教育の偉人、蜀で教育の仕組みづくり
辺境の地を治めるために便利だった
儒教、若手をつれて儀礼を行う
葬式など
生活スタイルにも含まれている
キャリアステップ、地方に学校を作った
地方に教育機関を作ることは難しい
キャリアアップの可能性があるため、多くの人材が意欲的に勉強した
孔子→じゅんし→とうちゅうじょう→ぶんおう
唐王朝の教育
公教育
都に王族向け
庶民のエリート向け
留学生向け
上級官僚の子供
専門学校的な学校
地方にも学校
私学
儒学
科学系の教育
初等教育、礼儀作法
高等教育
商売としてやっていた
書院
蔵書をまとめた施設
後に教育を担い始めた
曹の時代
書院が教育のセーフティネットとして機能した
元
モンゴル語の学校、帰国子女向けの学校など
科挙
人材登用のための試験
試験化できたのがすごいこと
皇帝が自分の権力をより強くするための制度
推薦だと派閥ができてしまう、それができないように
ヨーロッパとの違い
中央集権のためのシステム
ヨーロッパは官僚育成
儒教は実学ではないところもポイント
リベラルアーツ的、腐敗政治してはいけない
清廉潔白なこと良しとされることが、建前でも成り立っていることが大事
外は儒教、中は法家 という四字熟語がある
日本の教育の歴史
日本はシステム化は行われなかった
私学を中心に発展した
儒教を中心に据えようとしたが,うまくハマらなかった
神道があったため
大学寮
渡来人がスタートアップ
天皇の中央集権のため,官僚育成の必要性
遠方地の統治のためのスキルの学習
読み書きそろばん,中国語の読み書き
仏教,法隆寺は学問を研究する機関だった
文学中心になった.詩を詠めるかどうか
ひらがなの発明.本来神聖な文字だった漢字をくずす日本人のメンタリティ
大学寮から,貴族が勝手に作った学校が力を持ち始めた
武士の台頭,武士が勉強をし始める
京都の貴族から学ぶ
裁判にも必要
寺で勉強が進む
宗教機関にお金が集まり,そこでしか教育が進まない
働かなくてもお金が集まる組織が宗教機関ぐらいしかない
足利学校
最大規模の私立教育機関
最大3000人学んでいたとされている
占い,軍師が身につける必要があった
民間にも教育のニーズは高まるが,幕府からの要求はなかった
江戸時代,武士と農民が離れて住むことになり,文章を読めないといけなくなった
ビジネスも発展し,出版物もでてきた
徳川家,武士の統治のため,儒教を推奨する
慶安の変
徳川家に恨みを持つ武士が企てたテロ行為
文治主義に転換が必要
5代将軍綱吉が儒教をすすめる
昌平坂学問所 武士教育の最高学府
藩校,藩が主導で作る
遊学,教師から情報収集に役立てた
寺子屋(手習い塾)の普及
途中から,江戸幕府も民衆教育に力を入れ始めた
寺子屋教育でも識字率はそこまで高くなかった
日本軍,学校を4年から6年に伸ばし,識字率を高めるように要請した
キリシタン学校
私塾 緒方洪庵,本居宣長,吉田松陰など
倒幕へ
日本では,それぞれが勝手に勉強している.
私塾が幕府を倒すように.統一権力が弱い.
多様性はあるが,スピードが遅かったりする.
日本の教育はアーティスティックに寄っている
なぜ,教育内容が選ばれているか?について考えると面白い.
社会の要請によって教育が決められる
2021/08/20 感想共有会 あやなるさん クラブハウスにて
的龍山さん 日本の教育が特殊だった
好きなことを好きなように勉強できた
Masashiさん ルソーがすごい
らっきーさん 公営塾 社会実装系の教育
イスラームの教育
ジャーヒリーヤ時代
無知の時代
遊牧民による部族社会
クルアーン 神の言葉
ハディース ムハンマドの言行録
神の言葉に近いほうが、純粋な知
ムハンマド存命中は、ムハンマドのみが教師的な存在
イスラームの拡大に伴い、他の部族を取り込む必要がある
クルアーン、ハディースのテキスト化を行う
ルール化が必要
統一ルールの実行に教育が必要
イスラーム以外の学問を吸収していく
余裕がないと、生活以外の学問はできない
アッバース朝、ウラマー
知識人層、学者、裁判官など
宗教施設で教えられる
クッターブ、小学校みたいなもの
アラビア語が古語として教えられる
暗記、間違ったら棒で叩かれる
マドラサ
寄宿舎がある高等教育施設
正統性を語ろうとすると教養が必要になる
ある程度は武力で統制できるが、一定以上は教養による統制のコストが低い
ウンマ イスラームの共同体
わくふ制度 寄進の制度
寄進した側にもメリットはあった
従来のモスク教育も並行して行われる
ウラマーが認めたら一人前になる
徒弟制度っぽい.属人的
オスマン帝国でもマドラサはある
ランク付けし、国家統治のシステムとした
比較すると,日本はわりと自由に勉強していた
50年遅れぐらいで中国の文化を学んでいった
蘭学、漢学など、他の文化学ぶ意志が強い
次男坊的な立場
先進国をリスペクトする姿勢、自然にできている
日本はぬるい
国レベルでの大きな脅威の経験が少ない
ヨーロッパが古典を学ぶことで,(スコラ哲学)キリスト教の中で説明できないことが起こってくる
ビジョンが先に変わる(200年ぐらい先行)
OSが信仰から人権に変わる
OSが変わった上で,再度教育が変わる
キリスト教の権威が落ちてきている
ラテン語の重要性も薄れてきている
キリスト教教育を批判している
神中心から,人間中心の
知識人層から生まれてくる
エラスムス
フランソワ・ラブレー 文学作品の中で,間接的に批判を行う
ジョンコレット
修道教育
子供の発達段階の教育の重要性
ルター
みんな聖書を読めないといけない
→神と繋がるために,学校が必要になる
これまでの学校とは異なる考え方
人間個人の考え方になっている
世界を捉えなおしたことによって,別の視点から学校があらわれてくる
母国語で聖書を翻訳することを提言する
人間が社会(世界)を変えていけるという認識を持ち始めた
コメニウス
あらゆる人に,あらゆることを,教えることが必要になる
現代の学校教育の元の提案
学年別の教育の発想
年齢に分けて,発達段階に応じた教育
テキスト,図版の作成
30年戦争
解決のために,共通言語が必要になる
キリスト教の中で,神のために良い人間になるための教育を考えていた
神→人権になると,また教育が変わる
人間中心の教育の発想が生まれてくる
前回まで,より良い信仰のための教育
17世紀
ジョン・ロック
人間は身分に関係なく対等である
人間は権利を生まれながらにして持っている
人権の萌芽
革命に近い
ジェントリ,中産階級,権利はなかったが,裕福な階級.しかし貴族ではないため,税金などでお金を取られる.
それまでは,神からの権力を王が持っている
王権神授説
ジュネーブ
父親
愛人の家の図書室で独学
家庭教師をしたが,1年で辞める
思想家として成り上がる
個人の中に,自然人と社会人のバランスが重要
自分のことも,社会のことも考えられる人
誰もが,社会性を持っている
それを阻害せず,万人を教育する
子供の手足を縛ると,苦痛しかない
ちゃんと快と不快を区別して教えるべき
自然な運動をさせたりする
多くのことを教えすぎない
子供が自立して生きていくこと
自分の基準をもちながら,共感性をもつ
幼児教育
子供の自然な要求とわがままな要求を見極め,自然な要求にはちゃんと答える
12才ぐらいまでの教育
不確実な未来のために,今を犠牲にすることを辞めろ
束縛は良くない.今を楽しむことが重要
子供に道理を問いて説明することはあまり意味がない
体で感じ取ることが重要
15才ぐらいまでの教育
体験を重視
これまでの教育は,聖書ベース.体験は必要なかった.
自然科学は実験ベースで学ぶべき
本人が,学びの意味を理解するように仕向ける
自然人としての学び
20歳までの時期
自然人と社会人の葛藤を育てていく時期
自尊心ではなく,自己愛を重視すること
自己愛が利他に繋がる
自分の弱さを理解することで,他人の弱さに共感できる
哀れみ,相手に敬意を感じること,相手の辛さ,自分の身に降りかかることを想像すること,
社会の不平等について知りなさい.不平等の中にも,人は改善できる希望がある.
孟子,そくいんのじょう
ルソーの思想に感銘を受けた人が,教育を実践していく
人間に希望を見出した人
ルソーの考えを実践,証明,ブラッシュアップしていく人達が出てくる
教育が科学として,教育学として成立していく
52才から教師になり,世界中に有名になっていく
親から愛情を受ける
当時の最高教育を受けるが,暗記中心の学校教育
学生時代にルソーのエミールを読む
啓蒙思想に感化されるが,チューリッヒ政府からマークされる 農場経営に失敗
自分も貧乏だが,貧民学校を設立した
貧民の子供に愛情と技能を与えた
しかし,学校経営も破綻
以降,20年間不遇
著作はヒットし始める
フランス革命で戦争孤児が大量発生,
6か月で孤児院も破綻
小学校の一般教員になる
ペスタロッチーの教育が,子供の才能を開花する
フレーベル,ペスタロッチー式の学校から,幼稚園を設立する
平等に,子供を愛した.子供からも愛された.
宗教が教育を担うのは、政府にとって不都合なことが多い
公教育
無償
宗教から独立
義務
フランス革命後、百年程度で
国に従順に後継
規格化された人材
国ために国民がいるわけではない
フランス革命後、憲法に載るようになった
しかし実現できない
政治状況が混乱しているため
教育機会均等
科学重視
普仏戦争に負けてから、教育が進む
イギリス、1944年から公教育
産業革命、子供が働いていた
段階的に、子供が労働から教育へ
ランカスター
学級のシステムを考えた
オウエン、工場経営者
自分の勢力を壊そうとする偉人
工場の関係者の状態が悪かった
福利厚生、福祉を企業側から実践していった
ドイツ
1763年、世界初の初等教育令
啓蒙の王
ビスマルク、学校法
アメリカ
聖書を読めることが重要
宗教色が濃い国
コモンスクール、富裕層が反対。自分の子供への教育の質が下がる
税金、子供がいない家庭からの反対
宗教家
マサチューセッツ州で実現
標準語、国語、民族の定義などが出てくる
戦争の兵士を輩出することに
エンディング
学びの目的、時代によって変わる
ヤンヤンさん
生き続けるために学ぶ
ホモサピエンス
外れ値が人間の社会を作っている
樋口さん
人類全体が一体になっている感覚、足りないものを埋めるために学ぶ
思想を言語化する人
人間、ビジョンに向かって行きたくなる傾向がある
教育はニーズがないと成り立たないが、思想は必ず必要
教育のコストが下がっている
YouTube,カーンアカデミー,cotenradioなど