自己コントロールの檻
先日読み終わった本ではあるけど。1999年の書籍。副題には「感情マネジメント社会の現実」とされているように、近年における心理主義化の傾向と、そこから生じる人格崇拝そしてその原因をマクドナルド化という現象に見ていく構図だ。雇用周りの事情や、EQなどのブームに触れていいる部分も当時の世相が伺えてよかった。内容としては先にあげたマクドナルド化する社会を1999年当時の日本に当てはめていったような構図だ。人格崇拝などについても「キレる人」や「困った人」を用いながら言及されている。また、個人的に気になったのは「雇用のマクドナルド化」だ。この書籍においては派遣社員やアルバイトを例に挙げているが、これはあまりよくない意味でのギグ・エコノミーの話とも絡んでくるだろうと思う。