Principle of Directionality / 指向性の原理
神保町のSOBOにて、「指向性の原理」という研究発表を行いました。
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私たちは、目で見たものを手がかりにして、頭の中でイメージを作り出している。その際、静止画のような「動いていない」情報を見た時でも「動き」や「時間の経過」を感じてしまうことがある。
もちろん、どんなものを見ても、動きや時間の経過が感じられるというわけではない。動いていない情報から動きを見出すには、いくつかの条件を満たす必要があると考えている。
今回の展示では、そのようなスタティックな情報提示によって、頭の中に動的な情報やイメージを生成させている現象そのものを「指向性」の生成と定義し、その生成条件及び、指向性を用いることによるメディアにおける新しい表現の可能性を示すものである。
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People produce images in their mind based on the things caught by their eyes.
When this happens, they are able to perceive ‘motion’ and ‘time’ even by looking at still images.
However, naturally, that is not always the case. There must be some conditions that require to be fulfilled in order for the spectator to perceive ‘motion’ from motionless information.
This research, ‘Principles of Directionality’, defines the phenomenon of constructing dynamic information or images in one’s mind through immobile information as ‘production of directionality’. Then it goes on to studying the conditions under which ‘directionality’ takes shape, and explores the potential of novel expression presented by the concept.
「線のポテンシャル」 Loop Full HD video(14min)
静止した図として捉えていた線の塊に対して、ある条件を満たすことで指向性を持った線を認識させ、その流れをトレースしていくことで、鑑賞者の頭の中に動きや時間を生成させる試み。
「視線」 mixed media(LCDmonitor, Tripods, Balls)
視線という「見えない指向性」の存在を露見させる試み。
https://gyazo.com/46b796528b18e8d21d6115c0a8839b64
https://gyazo.com/c605bb9b6dc04c9920681c9b2e62fe72
https://gyazo.com/01da1cd215530019f734bdda9dbd38a0
「文章を読む」Loop Full HD video(3min)
文章を読むということは、線の流れを追いかけることでもある。画面の中にレイアウトされた文章を読むことで、静止した情報から指向性を生み出し、鑑賞者の頭の中に動きや時間を生成させる試み。
「立方体の動き方」mixed media(LCDmonitor, Rubber cube)
モニター上に表示された線を辿ることで、画面上の乗っている立方体の動きを生成させる試み。
※本研究はJSPS科研費JP15K12844(挑戦的萌芽研究「リミテッドな視覚情報をトリガーとする新しいメディアデザイン手法の研究」の助成を受けたものです。