LGBT
言はゆる ‹LGBT›. 文字通りには lesbian, gay, bisexial, transgender の事.
最初の3個は同性に (も) 性愛する人として纏められるので冗長である, 美しい詞ではない.
我れは ‹性的少數者› の詞を使ふ. より自然な日本語なる故に.
文字通りの意味でない, 人權運動としての LGBT に共感する.
若くして孤立し不安を持つ性的少數者が, ‹LGBT› の文字列や虹色の旗の許で心の強さを得らるなら全く素晴らしい.
我れはその許に積極的に留まらまいが, そこに敵有る時は友軍たりたい.
Q を加へた LGBTQ の方が好ましい.
竝べられた有限の文字に縛られず, 統べての性的少數者と連帶する意思が見らる故に.
‹LGB と T は分けるべき› なる言明に反對する.
なるほど文字通りに見ば LGB と T は異なる2個の概念である, しかし同性愛者の運動が transgender を (そして黒人を) 排除し, 異性愛者への媚びに墮した時代を省察せよ.
弱きはより弱きを助け強きを挫かねばなら, 決してその逆ではない.
‹LGBT と P (小兒性愛者) は異なる› なる言明に反對する.
これは上の段落と同じ議論である. 差別者は LGBT への攻撃に P を用ゐ, 子らを守れと言ふ.
そこで P を切り捨てて差別者に阿るなら LGBT 運動に價値は無い.
同性愛者とは同性を性的に加害する者の事ならず, 小兒性愛者とは小兒を性的に加害する者の事ならず.
指向と嗜好の恣意的な分斷に注意せよ.
我れは單なる cisgender 同性愛者であり, transgender たるの意味を知らぬ.
身體違和の一種と理解するが, それのみならぬ含意が有る樣でもある.
transgender の概念の理解には餘り興味が無い.
差別者はそれが虛構の概念であると言ふがその樣な言明にも興味が無い.
重要なのは, 必要も無いのにこの社會は人を見ば男か女かに分けずに居られない短絡に溢れ, それに苦しむ人が居ると言ふ事である.
それに抗ふ人が有らば我れは仲間である.