連帯主義
社会の構成員間における相互扶助や相互依存を社会生活の原理であり義務であるとする思想
19世紀末 - 20世紀初頭に主張された社会・政治思想。
一方では,集権主義的性格の強い社会主義に,他方では古典的な自由主義に対抗して主張された。
社会を社会成員の相互依存関係を基礎としてとらえる観点から,具体的な形態はさまざまだが,おおむね,各人が能力に応じて社会に奉仕するという社会を提唱した。
レオン・ブルジョワの提唱した運動がその一例。
集合意識が個人意識に優越していた前近代の抑圧的な機械的連帯の社会に対し,近代は個人意識が優越した,分業による有機的連帯を構想しうる社会であるとするデュルケームの議論は,連帯主義の思想に社会学的,また道徳的な論拠を与えた。