貨幣の時間価値
リース会計や近年わが国において新たに設定された退職給付会計や金融商品会計等には貨幣の時間価値の考え方が導入されている。 貨幣の時間価値は利息(interest)によって表すことができる。
たとえば、年5%の利子率を仮定した場合、現在の現金100万円は、1年後には 105万円(100×(1+0.05))となる。
つまり貨幣の時間価値を考慮すれば、現在の100万円は1年後の105万円と等価となる。
キャッシュフローの将来価値を適切な割引率を媒介にして現在価値に変換することを割引計算(discounting)という。
1年後の貨幣金額が100万円であるとすれば、利子率5%を割引率として、その現在価値は95.23万円(100/(1+0.05))となる。
このような割引計算による現時点の貨幣価値を割引現在価値という。
割引現在価値には、計算要素である将来キャッシュフローの見積りと割引率の選択いかんによって複数の結果が導かれうる。