協同学習
自分ひとりだけでやるのではなく、グループのメンバーがお互いに助け合うことで目標をなしとげる。 いくつかのグループが一つの部屋に入るというだけで協同学習が なりたつわけではない。 協同学習の効果を上げるには、メンバーが次のようなことを実行する必要がある。
自分が他の人たちに頼っているときでも、みんなで分担 た目標や作業をなしとげるのに力を尽くす。
だれかに頼っているときには、そのひとたちを賞賛したり、励ましたり、支援したり、手伝ったりする。
グループとして何かをなしとげるのに責任をもつのと同じように、自分以外の人たちが学習したり力を尽くしたりすることに対しても、自分自身が責任をもつ。
他のメンバーを引っ張っていったり、意見をまとめ、信頼関係を作り上げ、コミュニケーションをはかる力を養う。
どうすれば グループの効率がよくなるか、集団作業をよりよいものにするにはどうすればよいかをよく考える。
協同学習では、伝統的な学習方法よりも大きな学習成果を上げることができる。
ひとりで勉強する生徒だと、ほめてもらうなどの報酬や助けをあてにして他の生徒と競争することがしばしばあるが、ある生徒ができたということは、他の生徒ができなかったという意味になりがちだ。
協同学習のグループでは、目標をなしとげたという報酬をみんなが受け取るので、ずっと多くの生徒ができたという感覚を持つ。
協同学習の大切な要素の一つは、社会関係を結ぶ力を発達させることだ。
自分が貢献したら賞賛を受けることを学ぶ。
自分自身の考えとは違う視点のあることも分かるようになる。
学習が全体として満足のいくものになるのは、こういう利点があるからだ。
一緒に作業する他の生徒たちは、学習上の得意・不得意が違うかもしれないし、文化的背景が違うかもしれない。
態度や性格も違うかもしれない。
違いがあるから、他の人と合わない点を何とかしようとするし、学習を豊かなものにすることにもなるのだ。