バックアップシステム
バックアップは単純そうだが…
システム管理者は、重要なデータの決定と、業務への影響を最小限に抑えるバックアップ スケジュールの定義を行い、「バックアップ マネージャ」を使用して実際にバックアップを作成する。
バックアップはディザスタリカバリに使用できるように安全な場所に保管するが、確実にデータを回復できるように、データセンターから離れたオフサイトにも保管できる。
概念上ではバックアップは実に単純であるが、次にそれが困難となる理由を詳しく述べる。 数の重み
大規模なデータセンターでは、システム管理者は種類の異なる数多くのサーバーからデータをバックアップする必要がある。
そのため、処理および管理作業が多くなり、さらに各プラットフォームに固有のスキルや経験を開発したり維持することも要求される。
システム管理者は、定期的なバックアップが実際に実行されるかを確認する必要がある。
繁忙を極めるデータセンターでは、業務上の重圧がこのことを想像以上に困難にしている。 その理由は、実際に障害が発生しない限りビジネスにおいてバックアップは必要ないためである。
多忙なシステムオペレータは、勤務中により緊急で重要な要求を受け取ると、バックアップを無視する可能性がある。
メディア ハンドリングエラー
企業が成熟するにつれて、テープなどのバックアップメディアの多数のコレクションが蓄積する状況は避けられない。
特に処理に人が介入すると、バックアップメディアは誤用、破損、損失または上書きされる可能性がある。
実行に伴う重圧
オンラインデータの損失をバックアップからリストアする必要がある場合、状況は常に緊張したものとなる。
アプリケーションをオンラインに戻すという、普段はほとんど実行されることのない手順を重圧の下で行う場合、
指示の読み間違い、
間違ったメディアのロー ド、
セーフガードの上書き
が頻繁に起こり、
リストア時間の超過、
誤操作によるリストア、
という結果に終わる。
このように、バックアップとは、基本的には重要なデータ オブジェクトのコピーを作成および操作するプロセスであるが、企業レベルのバックアップとなるとコピー作業は困難を伴う部分である。