LtVPickUp~How Japan’s ispace Will Transform Lunar Mission_20250415
▼ケース記事
▼初期仮説
月面ビジネスは、かつての探査ではなく、活用に主軸が移りつつある。
宇宙開発における国際競争は「誰が行けるか」から「誰が月を活用できるか」へと移り変っている
▼事前リサーチ by Yuki
初期仮説(個人的にはこういう点が起業家にとっても価値だと思うので深掘りたいッス、な論点)
宇宙資源を活用し、地球と月をひとつのエコシステムとする持続的な世界の構築に向けた、
宇宙コンテンツによる企業マーケティング支援
月面データの調査支援および販売
月周回および月面への高頻度輸送サービス
月周回および月面へのペイロード開発支援
宇宙資源開発に向けたR&D
資本金は?
7,775,500千円
宇宙開発を行うメリットデメリットは?
メリット
科学的技術が向上することで、人類の生活に活用できる。
大型公共事業としての働きも持ち、携帯電話などの社会インフラの提供に貢献できる。
宇宙は大きな可能性を秘めているため、宇宙開発に取り組むことで、食糧難や人口問題などの解決にも役立つ可能性がある。
デメリット
研究にはコストがかかり、研究期間も長くなるため、たびたび資金がネックになる。莫大な公的資金を投入したとしても、期待通りの成果を得られる確証も得られない。
宇宙にロケットや人工衛星を飛ばすことで、スペースデブリと呼ばれる宇宙ゴミの増加も問題視されている。
宇宙飛行士の健康被害の問題
マイクロローバーとは?
小型の月面探査車で、ispaceが開発しているものは高さ26cm、幅31.5cm、全長54cm、重さ約5kg。
軽量かつロケットの打ち上げ時の振動に耐える頑丈さを実現するため、躯体には炭素繊維複合材料(CFRP)が採用されている。
前方にはHDカメラが搭載され、月面上での撮影が可能です。
特殊な月面のレゴリス環境でも安定した走行ができるよう、車輪の形状が工夫されている。
コマンドやデータの送受信はランダーを経由して管制室と行われる。
民間主導と国家主導の違いは?
民間主導
素早く、低コストで事業性を考慮した開発が可能
競争により新しい技術やサービスが生まれやすくなる
大規模な資金が必要となるため、投資家の理解と支援が不可欠
失敗時のリスクを企業が直接負担することになる
国家主導
国家安全保障、基礎科学、国威発揚などの活動が中心になり、商業的な利用は二の次とされがちである
政府予算により、長期的な視点での計画が可能
民間企業が手を出しにくい基礎研究や高リスクなプロジェクトにも取り組むことが可能
国家間の協力を通じて、国際的な影響力を強化できる
意思決定が遅くなる可能性がある
市場の変化や新技術への対応が遅れることがある
競合、類似の企業は?
事業概要
月面輸送サービス、月面通信・ナビゲーションインフラの構築、月面探査ローバーの開発(NASAのアルテミス計画支援)
実績
2024年2月、月面着陸船「Odysseus」が民間企業として世界初の月面着陸に成功
NASAとの契約総額は最大48億2000万ドル(約6900億円)に達する
事業概要
月面着陸船「Peregrine」や「Griffin」の開発
月面探査ローバーの開発
自律型宇宙船ナビゲーションシステムの開発
実績
NASAの商業月面ペイロードサービス(CLPS)プログラムの契約企業
ブリヂストンと月面探査車向けタイヤの共同開発契約を締結
事業
月面探査車「YAOKI」の開発・提供
地上ロボット事業
教育・エンタメ事業
実績
2025年3月、Intuitive MachinesのIM-1ミッションに搭載され、日本の民間企業として初めて月面に到達し稼働した月面探査車となる
▼結論
結論(リサーチの結果、個人的にはやっぱりこういう点が起業家にとっても価値だと思うッス、な論点)
月面ビジネスは今、探査フェーズを超え、定期輸送、通信整備、資源活用といった持続的な経済活動に向けて進行している。
NASAをはじめとする国家機関が予算と信頼を民間に委ね始めており、民間プレイヤーの選別と育成が進行中である。