音楽あるいはコンテンツと、体験の記憶
(このページは、2023年3月4〜5日くらいにおおよその内容を書いた)
発端は下記の、尊敬する先輩であると共に友人でもある(と僕は思っている)人のインスタ投稿。
https://scrapbox.io/files/64032b9ce42771001b365f6f.jpeg
音楽は記憶やその時一緒にいた人と密接に結びついているとすると、これから先、強烈に胸に刻まれる音楽と出会うためには強烈な体験を一緒にするのが良いのだろうか?
この5年くらい、後から聞き返して胸が締め付けられるような気持ちになる音楽に出会えていただろうか。それは後から思い出して胸が締め付けられるような体験をしているだろうか、ということと同義かもしれない。
別に体験でなくてもいいか。1人で家で聴く音楽でも強烈に記憶に残るものはある気がする。
歳を取れば取るほど、音楽自体だけでなく「音楽とそれを聴いてきた記憶」の掛け算になるので、新しい曲が胸を打つハードルは上がり続ける、みたいな話。(音楽に限らないか?)
10代20代の頃に大好きで今聴いても切ない気持ちになる、あるいはテンションが上がるような曲に出会う確率は、年齢を重ねるごとに低くなっていくんだろうか。
リバイバルブームにも繋がりそうな話か?昔好きだったという気持ちや昔それを見たという記憶を活用したコンテンツなんかだから、ある程度上の世代にとって全く新しいコンテンツより魅力的に映るのはある種当然のことなのかもしれない。
「巨人の肩に乗る」という言葉がある。これは先人たちの偉業に基づいて新しいことをしていく、というような意味。ちょっと元の意味とはズレるけど、過去に体験したコンテンツというのもある意味で巨人の肩に乗っていると言えるかもしれない。
巨人の肩に乗ったコンテンツはとても強い。その巨人とは、今までの自分の人生そのものである。
これからどれだけ素晴らしい音楽に触れたとしても、高校生の時に軽音学部の友達と買ってきたばかりのハイスタのアルバムのビニルの封を開けてCDウォークマンに入れて(当時、CDのビニル封は開けづらく、じれったい気持ちを抑えてビニルを破いたものだ)、友達とイヤフォンを半分こして流れてきた音楽(とその思い出)に勝るほど感動できることがあるだろうか?
(この曲は、ハイスタの中で自分ランキングの上位に来るかというとそうでもなくて他に好きな曲がたくさんあるんだけど、当時の記憶がセットになっていて感情が昂ってしまう)
https://youtu.be/Wp4Q0k9702A?t=32
とはいえ、新しいコンテンツの摂取をやめたらそれ以降巨人が育たなくなることも意味するし、今の若者にとっては当然、今現在のコンテンツを吸収してそれが未来の財産になるわけだから、新しいコンテンツを生み出していくことの重要性は変わらないし、自分自身、さらに歳をとった時に巨人がさらに育っているように、これからも新しいものにも触れていきたいと思う。
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ちなみに、記憶に結びついている音楽というと、僕に該当するのは以下のバンドなどである。
ハイスタ
スーパーカー
ナンバーガール
くるり
radiohead
underworld
cero
Arcade Fire
クチロロ
きのこ帝国
もっともっとありそうだな。もう少し細かく、楽曲と記憶を結びつける形でまとめておきたい。