「注」の付け方
※ ここでいう「注」は「形式を守って文献資料を引用する」で説明した「引用注」とは異なるものであることに注意。
「注」の基本的な役割は、本文中でくどくど説明すると、論旨の理解を妨げたり、文章の流れを悪くして読みづらくしてしまうようなことがらを、本文とは離れた場所でこっそり説明することにある。
出典:戸田山和久, 2012年, 『新版論文の教室』NHKブックス, pp.237-238 の一部を改変。
例えば以下のような場合、本文に書くのではなく「注」にまわすと良い。
どうしても触れておきたいが、本文中に書くと話が脱線してしまう
特殊な用語の説明(説明しておかないと読み手にはチンプンカンプンな用語を使いたい)
人物やできごとの説明
「注」には本文の後にまとめて記載する「後注」と本文のページ下部に記載する「脚注」がある。どちらの形式を使うかはレポートや論文の執筆要項(書く際の注意事項)をよく読むこと。いずれの形式を使うにせよ、ひとつのレポートや論文では同一形式の「注」を付けること(脚注と後注を混ぜて使ってはいけない)。
Wordの初期設定だと、注を入れると「脚注」として処理される。
「注」は本文において該当する箇所に上付文字で番号を振る。以下がその例である。
このような学習スキルを習得する授業では授業運営を担う教員と授業を履修する学生、 さらに中間的な立場である LA(Learning Assistant)の三者間での双方向性を維持することが重要である$ ^{1)}。具体的に以下の二つの点を指摘したい。
本文にて付けた注番号に対応した「注」(注の内容)は、ページの下部に記載するか脚注、または本文の後ろにまとめて記載する後注。ここでは本文で付けた注番号と対応させておくこと。以下がその例である(ここではわかりやすくするために青色にしているが実際に色は付けない)。
1 スタディスキルセミナーでは2011年度秋学期より試行的にLA制度を導入した。LAは担当科目を優れた成績で履修し、また授業での学習活動の様子などを担当教員および開講部署の共通教育センター職員により判断した上で候補となる学生へ直接依頼している。なお 2012年度春学期より1クラスあたりのLAを3名に増員した。
後注として本文の後ろにまとめて記載する場合、「注」のように見出しをつけておくこと。