ActiveRecordのupsert_all

概要

複数のレコードを単一のSQLクエリで挿入または更新する(バルクアップサート)

重複キーが存在する場合に既存のレコードを更新し、存在しない場合は新しいレコードを挿入するシナリオで使おう

これにより、パフォーマンスが向上しますが、データの整合性を確保するために、事前にデータの検証が必要

挿入または更新されたレコードの情報を返さない

挿入または更新に失敗したレコードの情報を直接取得する機能はない

重複キーの扱い

insert_all: 重複キーのレコードをスキップ

upsert_all: 重複キーのレコードを更新

更新の柔軟性

insert_all: 更新は行われない

upsert_all: 更新するカラムを指定できる

パフォーマンス

insert_all: 単純な挿入のため、一般的に高速

upsert_all: 更新の可能性があるため、若干のオーバーヘッドがある

ユースケース

insert_all: 新規レコードの挿入のみが必要な場合

upsert_all: レコードの挿入と更新の両方が必要な場合

メソッド引数

upsert_all(attributes, on_duplicate: :update, update_only: nil, returning: nil, unique_by: nil, record_timestamps: nil)

:unique_by

一意性を判断するためのカラムまたはカラムの配列を指定

これによりどのレコードが更新されるかが決定される

:on_duplicate

重複するレコードが見つかった場合の動作を指定

デフォルト値は:updateで:updateの場合、既存のレコードが更新される

update_only

更新するカラムを指定します。これにより、特定のカラムのみが更新される

nilの場合、すべてのカラムが更新されます

returning

操作後に戻されるカラムを指定します。特定のカラムの値を取得するために使用されます。

record_timestamps

タイムスタンプ（created_at、updated_at）を自動的に設定するかどうかを指定します。

デフォルト値はtrueです。falseに設定すると、タイムスタンプは自動的に更新されません。

発行されるSQL

code:sql

INSERT INTO users (id, name, age)

VALUES (1, 'Alice', 30), (2, 'Bob', 25), (3, 'Charlie', 35)

ON CONFLICT (id) DO UPDATE

SET name = EXCLUDED.name, age = EXCLUDED.age;

例

code:ruby

# 例: usersテーブルに複数のレコードを一括で挿入または更新する

users = [

{ id: 1, name: 'Alice', age: 30 },

{ id: 2, name: 'Bob', age: 25 },

{ id: 3, name: 'Charlie', age: 35 }

]

User.upsert_all(users, unique_by: :id)

idが一致するレコードがすでに存在する場合、そのレコードが更新されます。存在しない場合は、新しいレコードが挿入される

code:ruby

users = [

{ id: 1, name: 'Alice', age: 30 },

{ id: 2, name: 'Bob', age: 25 },

{ id: 3, name: 'Charlie', age: 35 }

]

特定カラムのみ更新する

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