ベルロン
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「ベルロン」正しくは 「ペルロン(Perlon)」
THOMASTIK INFELD 社の 巻弦の芯線の素材は、今は 「SYNTHETIC ( シンセティック )」と表記されていますが 以前は「ペルロン(Perlon)」と表記されていました。
1940年代初頭に、アメリカのデュポン社のナイロン66に対抗して開発した化学繊維です。
化学的な物質名はポリアミド6(Polyamide 6)、ドイツ語では「Perlon」と名付けられました。
ナイロン66が強度が高く耐熱性が高いのに比べ、Perlonは やや柔らかく加工しやすい特徴がありました。
第2次世界大戦中、ガットが戦時傷病者の医療用に使用され ガット弦への供給が困難になり 代替素材が求められました 1940年代には Segovia社 や Augustine社 が ナイロンを使用した クラシックギター弦を開発しましたがバイオリン弦は実用的な弦の開発が遅れていました
1970年6月 に それまでスチール弦を中心に販売していた THOMASTIK INFELD 社が世界で初めての Perlon(ペルロン)コアを使用した Dominant弦 を発売、ガット弦に近い音色を獲得した上に、チューニングの安定性も高っまたという画期的な製品で、ガット弦が主流だったクラシック演奏界に衝撃を与えましたo 現在は「人工素材」「合成繊維」を指す「 シンセティック ( SYNTHETIC )」という表記になっています