簡易シナリオ集:魂を削るもの
はじめに
このシナリオ集は、『蒸気爆発野郎!』のために作成された、短い複数のシナリオが集まって、一つの話を構築するタイプのシナリオソース集です。このソース集に収録されたソースを実際のセッションとして楽しむためには、マスターが自らこのシナリオソースに従ったシナリオを作成する必要があります。この作業は面倒かと思われますが、実際にプレイを行う立場から推考を繰り返すことで、プレイヤーの性格などもセッションに反映させることもできるでしょう。
それぞれのシナリオは『簡易シナリオ形式』と呼ばれる形式で収録されています。『簡易シナリオ形式』についての書式については、以下の通りです。
【導入】
そのシナリオソースの導入となる部分です。この導入はセッションでは一つの礼として働くでしょう。無論、キャラクターに合わせた設定などを用いることで、より実情に合致したスムースな導入を行うことができるでしょう。
【展開】
この展開は、シナリオソースの主な展開例です。シナリオソース中に、マスターが準備するべき要素などについても挙げられています。マスターは自らこのシナリオソースに合わせた準備を必要とします。
【結末】
そのシナリオソースにおいて期待される結末です。無論、この結末は一つの例ですので、これ以外の結末になったとしても、マスターの構成力しだいで次のシナリオソースに接続することは可能でしょう。
【備考】
シナリオの裏の情報や、セッション中に注意すべき点などが挙げられています。
シナリオのキーとなるキャラクター
このシナリオ集に登場するメインとなるNPCは、以下の二名です。データは各自作成するようにして下さい。主な特徴は挙げられたもののようにして下さい。
ジョセフ・オーガスタス・デッドエンド
『ジョセフ・オーガスタス・デッドエンド』は変人の発明家です。PCと今までに何らかの関係があったということにして下さい。今までにPCが発明品を作ってもらったということでも良いでしょうし、遠い身内である可能性もあるでしょう。また散歩仲間かもしれません。公園で良く会う人物といった具合でもいいでしょう。
彼は生涯に数々の発明を行い、それなりの名声を持っています。天涯孤独の男で、彼の人生は彼の作る巧妙な機械で代弁することができる程だと考えられています。彼は自らの工房も持っています。また、彼は世界でも最先端の科学である、水晶発振での共振現象をメインに扱い、この現象が『熱い魂を持つ者』に対してある種の影響を与えるという研究成果を独自に見いだしています。
しかし、1895年のクリスマスイブに、ある事件に巻き込まれます。それがこのシナリオの背骨になります。
ハンドレッド・コークス
『ハンドレッド・コークス』は身なりのきちんとした中流階級に見える男です。彼はデッドエンド老人の弟子ですが、PCとは面識がありません。彼は老人の発明などの名誉を密かに狙っています。
彼は左手が特殊な義手であり、それは『熱い魂のこもった物品』です。しかも、その義手は、無条件に相手の『熱い魂』を奪取するという強力なものです。彼は日夜自分の生贄となる『熱い魂を持った者』を探し続けています。
目次
この簡易シナリオ 「魂を削るもの」のシナリオは5章からなります。それぞれの項目を確認し、シナリオを作成の上プレイしてみてください。