戦闘場面に関するルール
TRPGのセッションを進めていく上では、多くの場面を経験することでしょう。その一つに、『戦闘場面』があります。
■戦闘ラウンド
戦闘は、戦闘ラウンド(もしくは単にラウンド)と呼ばれる単位に区切って解決されます。1戦闘ラウンドは約15秒です。基本的にキャラクターは1ラウンドに1回の行動を行うことができます。
■行動順位
戦闘時にはキャラクターが取る行動を具体的に決定しなければなりません。戦闘場面に取ることの出来る行動は多岐に渡ります。
行動を決定し、マスターに対して宣言する順番は、キャラクターの『知性の低い者から』とします。つまり、『知性』の能力値が高い者の方が、場面に適応した行動を取り易くなります。
全キャラクターの行動内容の宣告が終了したら、キャラクターの『運動』能力の高い者から宣言した行動を実行します。『運動』の値が同じキャラクターの行動は、同時に解決します。
この際、順番が早いキャラクターの行動が他のキャラクターの行動に影響する場合には、影響される側のキャラクターは、影響のある行動のうち1つに対して『リアクション』を取ることができます。もしも、影響のある行動によって自らの行動が邪魔される場合、リアクションを行わないキャラクターは、そのラウンド中の行動はそれ以上行うことは出来ません。
■一般的なリアクション
『リアクション』は自動的に解決されるものと、一定の手順が必要なものに別れます。リアクションの多くは自動的に解決されます。
一般的な行動によるリアクションは、一般的な成功判定を行うことで解決されます。
■攻撃と防御
他のキャラクターに対して影響力を与える行動のうち、『攻撃』行動には専用のルールが用意されています。このルールは、攻撃するキャラクターの攻撃が命中するかどうか、そして攻撃されるキャラクターのリアクションによって、行われた攻撃がどのような結果を示したかを判定するためのものです。攻撃されたキャラクターは必ずリアクションを行うものとします。
ルールは、攻撃の命中が成功したかどうかを判定する『命中判定』と、攻撃の結果どのような被害を発生させたかを判定する『ダメージ判定』に別れます。
■命中判定
攻撃側と防御側のキャラクター間で、攻撃が命中したか否かを判定するためのルールが『命中判定』です。
命中判定は、対抗ロールを用いて解決されます。命中判定の手順は、両者を同格としてそれぞれで達成値を求め、その結果を比較するというものです。具体的には以下の手順に従います。
1.接近戦闘の場合
戦闘のための技能を用いて積極的に応戦する場合には、攻撃側、防御側とも『白兵戦技能』もしくは『格闘技能』を用い、達成値を求めます。達成値を比較し、攻撃側が防御側を上回っていれば攻撃は命中します。
逃げる、避けるなどの、(積極的には)応戦しないリアクションの場合には、攻撃側は『白兵戦技能』もしくは『格闘技能』を用いて達成値を求めます。防御側は『運動』能力値を用いて達成値を算出します。両者の達成値を比較し、攻撃側が防御側を上回っていれば攻撃は命中します。
2.射撃戦闘の場合
攻撃側は『射撃技能』の基本値を用いて判定を行うことになります。この値に『距離による修正(後述)』を加え、達成値を求めます。防御側は『感応』能力値を用いて判定を行います。両者の達成値を比較し、攻撃側が防御側を上回っていれば攻撃は命中します。
白兵戦/格闘と大きく異なるところは、飛び道具の命中判定には、『距離による修正』があるという点です。この修正は、主にターゲットまでの射程によります。修正については以下の通りです。
近距離や遠距離がそれぞれの武器にとってどの程度の距離であるかは、装備の表を参照してください。
■ダメージ判定
武器等が命中した場合は、それが与えた被害を決定しなくてはなりません。これを『ダメージ判定』といいます。『ダメージ判定』には『熱い魂』を使用することはできません。
『ダメージ判定』の方法は、近接戦闘用武器と射撃戦用武器とで異なります。また、与えられたダメージは、基本的にキャラクターの『ヒットポイント』に対して影響を与えます。この値の減少は、具体的には、負傷や疲労などの効果が蓄積したことを表現します。H.Pが0になった時点で、キャラクターは戦闘不能になります。
1.近接戦用武器の場合のダメージ判定
キャラクターには『ダメージボーナス』が存在します。近接戦闘を行う場合、武器のダメージは、『武器ダメージ修正』と呼ばれ、この『ダメージボーナス』に加わる修正として表記されます。もしも『+2』の武器ダメージ修正の武器を使用した場合には、実際のダメージは『ダメージボーナス+2』で求められることになります。素手での戦闘の場合はダメージボーナスそのままの値が求められます。
2.射撃戦用武器の場合のダメージ判定
より巨大なパワーを持っている銃器等のダメージは、それぞれの武器にある『武器固有ダメージ値』を、そのまま使用します。武器の表に与えられている『固有ダメージ』がそれに当たります。距離による修正はありません。
■痛打
戦闘中に、1回のラウンドでH.P.の半分を越えるダメージを受けたキャラクターは、ひどい傷を受けたことになります。これを痛打と呼びます。痛打を受けたキャラクターは、即座に重傷となり、戦闘不能状態となります。