キャラクターの成長と管理
■シナリオとエピソード
シナリオを元としてセッションが進み、様々な脱線も経験しながらセッションが終了したとしましょう。その時に、そのセッションがシナリオで想定されていた解決を達成していたか、達成していなかったかに関わらず、その時点で『エピソード』が発生します。全参加者が悔やむような事態であっても、それはエピソードとして全員が共有している物語なのです。テーブルトークロールプレイングゲームは、セッションを行うことで、このようなエピソードを得ることが出来ます。必ずしもエピソードを得ることだけが目的ではありませんが、その楽しみの大きな部分であることは確かです。
■セッションの後で
様々な経験を積み、時間を経ることでキャラクターは様々な形で成長します。またキャラクターはセッションとセッションの間に自分の技術を磨いているかもしれません。ここでは、セッションが終了した時点での手続きと、セッションとセッションの合間にプレイヤーがどのようなことを行うべきかの指針を挙げておきます。
■呼び込みリストのチェック
次回以降のセッションのために、全キャラクターの出会った『熱い魂を持つキャラクター』がリストに記載されているかをチェックします。既にリストに上がっているキャラクターであれば、重ねて書く必要はありません。
■成長点の配付
成長点はそのセッションにおいて呼び込んだキャラクターの人数、シナリオの達成具合と、ロールプレイが上手く出来たかで決定されます。
1.セッション内に呼び込んだキャラクターの人数をチェック
呼び込み判定を行った結果、そのセッション内で呼び込むことが出来た人数をプレイヤーごとに算出します。その人数の10倍の成長点が与えられます。
2.シナリオの達成具合をチェック
シナリオの達成具合によって、キャラクターには50点から100点の成長点が与えられます。シナリオの達成具合の評価はマスターが行います。
3.ロールプレイの巧みさのチェック
プレイヤーの上手なロールプレイは0点から20点の経験点をもたらします。上手なロールプレイは、キャラクターの特徴などを考慮に入れた、巧妙で思慮に富んだプレイを指します。単純な暴力に頼った事件解決も、上手いとはいえないでしょう。これは各マスターの基準で決定して下さい。
4.成長点の配付
1から3までの基準に照らし合わせ、成長点を合計し、各プレイヤーに配付します。この成長点はそれぞれのプレイヤーがゲーム中に扱った(つまり呼び込んだNPCを含む)全てのキャラクターに対して割当を行うことが出来ます。
■キャラクターの成長
キャラクターの作成をする際に、出身身分や職業によってボーナスとして与えられた技能以外にも、キャラクターは技能を習得できました(初期成長の時にです)。同じ方法で、キャラクターは経験や学習によって技能を獲得することが出来ます。具体的な成長点の消費量などは、第2部(→p.***)を参照して下さい。
キャラクターを成長させるには、技能を習得するための時間が必要だとするのは極めて論理的です。しかし、そのことがゲームの進行をさまたげるような場合には、『キャラクターは冒険をしていない時に鍛錬をつんでいるのだ』という解釈を用いても構いません。その場合には、連続してゲームを楽しむことができます。また、ずっとスピーディです。
プレイヤーはセッションとセッションの間にキャラクターの成長についてのエピソードを用意しても良いでしょう。
■NPCの成長
セッションに登場したネームドのNPCは一律100ポイントの成長点を得ることが出来ます。また呼び込み判定によって呼び込まれたNPCは、プレイヤーによって成長点を割り振られる可能性があります。
NPCはマスターの手によって成長の手続きが取られます。