Windows で C++ プログラミングをはじめる
最終更新日: 2021-11-10
Windowsのパソコンで C++ プログラミングをはじめる手順を説明します。大まかな流れは次のとおりです。
1. Visual Studio をインストールする
2. Visual Studio で新しいプロジェクトを作る
3. サンプル C++ プログラムを動かす
4. 自分で書いた C++ プログラムを動かす
1. Visual Studioをインストールする
「Visual Studio ダウンロード」というキーワードで Web 検索をするか、Visual Studio のダウンロード へアクセスして、Visual Studio のダウンロードページを開きます。Visual Studo にはいくつかのバージョンや関連ツールがありますが、初めての C++ プログラミングには「Visual Studio Community (コミュニティ)」が最適です。選択肢から「コミュニティ」を選び、インストールのためのファイル(インストーラー)をダウンロード・実行します。 https://gyazo.com/9cd1fded5fc8f8d24ffbbfcd5cceb862
インストーラーが起動すると、インストールするプログラミング言語や開発ツールを選択する次のような画面が出てきます。インストール項目の選択画面から「C++ によるデスクトップ開発」を選択します。
https://gyazo.com/b6a6a145d066d4de7b6081a86c991ad2
今回は C++ プログラミングに必要なツールだけをインストールします。「C++ によるデスクトップ開発」という大きなブロックを選択すると、右側にいくつかチェックマークが現れます。その状態のまま右下の「インストール」ボタンを押せば、C++プログラミングに必要な最小限のツールのインストールがはじまります。インストールする項目はあとでも追加や変更ができるので、ほかのプログラミング言語やツールに興味を持ったときもこのインストーラーを使います。
インストール中は次のような画面で進度を確認できます。インターネットの速度によっては、インストールに時間がかかる場合があります。
https://gyazo.com/745276399fee5eeea9b73e068b696f48
インストールが完了すると、次のようなロゴとともに Visual Studio が自動的に起動します。
https://gyazo.com/6c621a9c22b43d9b1da6dcf23ca1b6ea
2. Visual Studioで新しいプロジェクトを作る
Visual Studio が起動すると、次のようなスタート画面が出てきます。Visual Studio では、プログラミングをするときに使うファイルをまとめて「プロジェクト」といいます。プログラミングはプロジェクトを作ることからはじまります。ここでは「新しいプロジェクトの作成」を選択します。
https://gyazo.com/0351c924d7b1dedbb71128b2b88ecf4e
次に、新しく作るプロジェクトの種類を選択する画面が出てきます。この本では、文字の入力や表示を行う「コンソール アプリ」と呼ばれるプログラムを作ります。プロジェクト テンプレートから「コンソール アプリ」を選択して「次へ」を押します。
https://gyazo.com/ce012aec68a40e652b6540ee9edaf009
その次に出てくる「新しいプロジェクトを構成します」画面では、プロジェクトの名前や保存場所を設定できます。名前は最初から表示されているものを使っても構いません。設定できたら「作成」を押します。
https://gyazo.com/271e22706c8da9eabe3f11958fdb7e03
プロジェクトの作成が完了すると、あらかじめ用意されているサンプルのC++プログラムが出てきます。
https://gyazo.com/ab8413a94888ac62fa6d9d65c2560316
3. サンプル C++ プログラムを動かす
このサンプルプログラムを動かしてみましょう。C++ のプログラムを動かすには、まずプログラムをコンピューター用の機械語に変換する「ビルド」と、ビルドした機械語のデータにもとづいて実際にコンピューターに仕事をしてもらう「実行」という手順を踏みます。Visual Studio では、「デバッグ」メニューから「デバッグなしで開始」を押すだけで、プログラムのビルドと実行を同時に行えます。
https://gyazo.com/8380c5389e959879f795e0f3cf093ac8
「デバッグなしで開始」を押したあと、黒い画面が現れて、「Hello World!(ハロー・ワールド!)」というプログラミングの世界へのあいさつが表示されれば成功です。この黒い画面は「出力画面」といいます。プログラムで文章を表示させた場合は、ここに結果が出てきます。プログラムの実行結果が確認出来たら、適当なキーを押すか、ウィンドウの閉じるボタンを押して出力画面を閉じましょう。
https://gyazo.com/5b8ed419c8ac9b8f2608f03a6b340cb7
4. 自分で書いた C++ プログラムを動かす
今度は自分の力でプログラムを書いてみましょう。次のお手本にしたがって、画面に出ているプログラムを書きかえます。これはC++で一番短いプログラムで、何も起こらないプログラムです。これから先のストーリーでは、{ } (波かっこ)の中に新しいプログラムを加えていくことで、いろいろなことができるようになります。
code:cpp
int main()
{
}
int などの英語や、( ) (かっこ)の記号をキーボードで入力するときは「半角英数モード」を使います。C++ のプログラムでは、日本語の文章を書くときをのぞいて、いつも半角英数入力モードを使います。半角と全角は文字の横幅が違います。半角と全角のアルファベットや数字、記号の違いを見てみましょう。
table:半角文字と全角文字の違い
アルファベット 数字 記号
全角の文字 ABCabc 123456 +-”,;
半角の文字 ABCabc 123456 +-",;
お手本のプログラムが書けたら、先ほどと同じようにプログラムを動かしてみましょう。「デバッグ」メニューから「デバッグなしで開始」を押して、プログラムのビルドと実行を行います。
https://gyazo.com/2cafa3e8969dee77038c3f833376ef19
プログラムが起動して黒い出力画面が出れば、ビルドと実行は成功です。今回は何も表示はしないので「Hello World!」は出てきません。出力画面を確認したら、適当なキーを押すか、ウィンドウの閉じるボタンを押して出力画面を閉じましょう。https://gyazo.com/0ea7aa324673f19fb6b06615c80cd32b
英語のスペルを間違えたり、半角スペースを忘れたり、コンピューターに伝わらないプログラムを書いてしまった場合は、次のような赤い波線や「ビルドエラー」のメッセージが表示されます。その場合は、正しい英単語や空白、記号が使われているか、もう一度見直しましょう。例えば次のプログラムは、int とmain の間に半角スペースを入れ忘れているため、コンピューターがビルドエラーといっています。ここでは「いいえ」を選択してください。
https://gyazo.com/c710789f4c4915790cae219ef35f4245
https://gyazo.com/38c46195069da55df52c68981a105c42
ビルドに成功したら、すべての準備は完了です。次回以降 Visual Studio を起動するときには、新しいプロジェクトを作らず、今回作ったプロジェクトを開くことで手間を減らすことができます。