人や組織が相手でもソフトに仮説検証する
実は僕は普段、こういった自己啓発本を読むことはまずありません。マネジメントをやられる方であればご理解いただけると思いますが、マネジメント業にはほぼほぼ完璧な答えがないからです。その場その場で起きる問題が異なり、同じ問題であっても人や組織の状況によって最適解が変わるため、巷の書籍などで紹介されている方法論をそのまま適用することに対して、どこかしら抵抗感を持っていたからです。特にマネジメントとはいわゆる「人」を扱う分野であり、「人間ハック」という言葉で表現されることもありますが、対話する相手の個性や感情、価値観を無視して一律の方法論を押し付けることに対して、強い違和感を覚えているからです。
われわれは一部の成功事例を真似して「これをやればうまくいく」と信じてしまうことが多々ありますが、僕はそれらは生存者バイアスだと思っています。つまり、特定の文脈で偶然うまくいった方法を一般化しても、それが自分たちに当てはまるとは限らないとも思っています。
Big Sky :: 書評『レジリエント・マネジメント』
なるほどと思ったsta.icon
自己啓発は有益で読まない理由がないのに、優秀なエンジニアやマネージャーでも読まない人は多い
主な理由として以下は知ってた
1 純粋に興味がない(読むくらいなら技術 or 人に触れる方がいい)
2 ビジネス臭がして情報収集効率が悪くてうざい
3 抽象的なことしか書いてなくて役に立たない
ここにもう一つ追加された
4 生身の人間の多様性を無視して、一律の方法論を押し付けることに関する違和感・忌避
書評にもあるとおり、mattnさんは克服したように見えるけど、そうか、そこなのかと思ったsta.icon*2
そうじゃない
押し付けるんじゃなくて仮説検証する
こういう捉え方を当てはめたとしたら?
こういうやり方を使ってみたとしたら?
こういう考え方を抱えて付き合ってみたとしたら? etc
そうして「こっちじゃない」「ここは合ってそう」「よーわからんけどこのやり方なら上手くいきそう」といった学習を積み重ねていく
仮にソフトな仮説検証とでも呼ぼうかsta.icon
ソフトな仮説検証ができないと、事なかれ主義に陥ることしかできない
組織のルールや上位者の考え方といった「既存の権威」に從った意思決定しかできなくなる
出世競争に勝ちたいならそれでもいいけど、多様性はないので「異分子」と出会ったときにいちいちしんどい
少なくとも日本はすぐに排除・逃走できる文化じゃないので、そういった対策が整うまでは頑張る羽目になる
逆にソフトな仮説検証ができると、融通を利かせられる
たとえば異文化理解力を知っていたら、日本の文化に染まってない異分子がじゃあどういう理で動いてるのかがわかる、わかるから検証もできる
「こいつには直接的にネガティブフィードバックしてもいいのかもしれない」と仮説を立てて、やってみて、これでいいんだとなるかもしれない
逆にこれを理解してないと「直接的に」「ネガティブフィードバックする」という可能性に辿り着けないのでたぶん一生解決しない
自己啓発本を読んでいると、この「異文化理解力」みたいな「概念的な道具」を増やせる
また増やしたり棚卸ししたりする素養も身につく
プライベートでソフトな仮説検証したらウザいだろうし、そんな奴とは友達になりたくないだろうけどもwsta.icon
仕事は別
お互いに仮説検証を受け入れるべきだとさえ思う
友達じゃねえんだから
あるいは「受け入れたくない」のなら、既存の規範の奴隷になることを受け入れるしかない
部下側はこれを選んでもいい
上司側はダメだね。VUCAでDEIBな時代なので「個別最適」レベルの配慮を行える力が要る
別に許さなくてもいいけど衝突したりハラスメント認定されたりする率は上がる