郵便と電信
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「傳信」のイメージが描かれた「西洋事情」の口絵(慶應義塾福澤研究センター提供)
傳信とは、その4年後に始まる電報サービスのこと。その発明は「耳」という聴覚をつかさどる身体機能の拡張だった。傳信により声や言葉がより速く、遠方に届けられるようになった。《其(そ)の神速なること千万里と雖(いえど)も一瞬に達す》|
福沢の筆致から、当時の興奮が伝わる。
19世紀に蒸気機関車が発明されて以来、文明の歩みは「速さ」の追求だった。電報から電話、そしてインターネット。地球上のあらゆる場所がリアルタイムでつながる現代は、世界が最も「縮んだ時代」といえる。